第3話
私の通っていた幼稚園は
カトリック系だった
わが家は、
仏教系なのに
地元で一番評判のよい
幼稚園に入れたかったらしい
幼い子供には
きちんとした教育が必要だとの判断だった
私の物心ついた一番最初の記憶が
幼稚園のクラス決めだった
教室を一通り見て回り
すきなクラスを選ばせてもらえた
担任の先生は
かわいらしい人だった
しかし、ある時
何かの行事の時に
私はその先生に
残酷なことを言ったのである
「隣のクラスの先生がかわいい」
確かに隣のクラスの先生は
その学年で人気のある先生だった
先生は、ちょっと悲しそうだった
実際は
瞳がおおきな、まつ毛の長い
かわいらしい女性だった
卒園が近づくと
先生は
一人ずつ膝にのせて
お話をしてくれた
当時のわたしは肥満児で
私が乗ったら先生が
怪我をするのでは?と
遠慮した
それでも先生は大丈夫だと
請け負ってくれた
どんな話をしたのかは
まるで覚えていないのだが
とてもうれしかったことは
覚えている
いま、先生はおいくつになられたろうか?
孫たちに囲まれて
幸せいっぱいに
可愛く笑っている
おばあちゃまでいることを願って
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