何処行ったんだよ、あいつ。

那須茄子

寂しい

 バチカン市国みたいに小さい国なら、あいつを探すのも簡単だったかも。


 今さら何を言おうと。

 あのデカい世界に送り出した私には、愚痴る資格なんてないね。


 こんなことなら、別れる最後ぐらい。

 散々、言いたかった泣き言一つ、伝えていればよかったな。


 次がいつかなんて分からないし。

 それ以前にあいつが帰って来るかも、正直分からないし。


 私のことどうでもよくなったかもしれないし....。


 本当に胸がつっかえて苦しい。


 音信不通で私を不安にさせるなよ、あいつ。


 私を独りぼっちにさせてる罪は重いんだからな。


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