感想

甘夏みかん

蜂蜜と遠雷 恩田陸

文章力の暴力だった。

そして恩田陸さんのピアノ愛。音楽愛。

恩田陸さんはピアノのコンクールに出場していたのだろうか。

そうではなかったらかけないくらいの、リアルな描写。

短編の連載をまとめた作品。1話1話のまとまりはあるが、長編としてみると、、、うん。長編らしい起承転結もないように感じた。テーマは一貫している。作り込まれた世界観に引き込まれる。

ひとつひとつの話を連載で読んでいたら面白いだろうなと思った。

舞台はピアノコンクール。そこに出場する主に4人の主人公の人間模様。(恋愛もあり)キャラクターがわかりやすく、この人はこんな演奏をする人、と読んでいるとわかってくる。みんながコンクールで最終的に何位になるのか気になってくる。

細かい描写がもはや芸術的で引き込まれる。本当にピアノコンクールを見に行ってるような現場にいるような感覚がある。描写が美しく、読んでるだけでこの人の演奏はなんて美しいんだろう。とワクワクしてくる。ピアノの音にうっとりする、という感覚を本を通して感じられる。本を読んでいるのに楽しい音楽体験をありがとう!という気持ちになった。

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