おまけ。

※話は昨年のバレンタインデーに戻る。


「―――香?……明日香?」

「……………。」


連絡を受けた希美が 心配して明日香の元へ駆け付けてくれた。


体育館の倉庫の前に、頬を涙で濡らした明日香が独りで突っ立っていた。


その手には、明日香が潰したチョコレートが……。


「…………。」


それを見た希美は 明日香が何を言わなくても全てを理解した。


「……そのチョコレート、私に頂戴」

「……えっ?」


希美は明日香から潰れたチョコレートを回収した。


そして……そのチョコレートを食べた。


「のっ……希美………!!」

「もぐもぐ……うん、美味しい。食べた中で一番美味しかったわ。明日香頑張って作ったもんね」

「ひっく……ううっ……のぞみぃぃ―――!!」

「はいはい……ずっと傍に居てあげる」


希美は明日香が泣き止むまで ずっと傍に付き添った………。

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