第14話

______________

「何しようかな~」


 雫(俺の代わり)と翼が1泊2日の旅行に行ったので俺は暇だった

 風邪をひいたときはテレビもスマホも見ないようにしている

 だからこそ、暇なんだ

 

「ユウ~!!」


 えっ!? 誰だ、この家には俺以外いないし、幽霊...ってこと?


「ユウ~!!」


 やばい、怖い怖い、無理だって

 声が近づいてきて俺の部屋の前で止まった


「ユウ?寝てるの?」


 えっ? なんだおじいちゃんか...

 おじいちゃんはたまに家にやってくる

 どこに住んでるのかも分からないけど、とても優しい、あと見た目が若い

 高校生って言われても分からないと思う


「起きてるよ」


「風邪ひいたって聞いてきたんだけど、シズは?」


「雫なら俺の代わりに旅行に行ってるよ」


「そっか...」


「おじいちゃん、おじいちゃんってなんでそんなに若々しいの?」


「まぁ、いろいろあったからな、お前たちには関係ないし、一生知らなくていい」


なんだか怪しいな...

「まぁ、ユウ頑張れよ!! これから辛いことがあるかもしれない、そんな時でも

 前を向き続けろきっと助けてくれるさ」


「う、うん? 分かったけど、急にどうしたの?」


「何でもない、あっ!! そうだ、もう少しで体育祭だろ!?」


「そうだけど?」


「風邪が治ったら毎日走りなさい」


「でも別に走る競技は出ないよ」


「いいから、そうじゃ無いとじっちゃん早死にしちゃうぞ」


「取り敢えず走るから」


「じゃあ、帰るわ!!」


「もう!?」


「なんだか元気そうだし」


「今度、ユキが帰って来たら肩もしてあげろよ!!」

そう言っておじいちゃんは帰っていった

いつも先読んで何か教えてくれる

もしかしてエスパーだったりして


「...寝るか」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る