第7話

 次の日 学校に行くと、靴箱に手紙が入っていた


『屋上に来い』

 差出人は書かれていなかった とりあえず、行くことにした


「来たかゴミ野郎」


「……」


「お前が、調子に乗っているからこうなった、わかるか?」


「……」


「なんか言えよ!!」


「くっ...」


「へー、意外とタフなんだな」


「......」


「無視するんじゃねぇよ」


「……」


「見ぃいちゃった 見ちゃった いじめは良くないよ~」


「松宮さん!」


「いや、これは違うんです」


「何が違うんだ、勇樹の体見てみろ、あざだらけだ、友達だとしても良くない

 な~」


「いや、友達なんかじゃないです!!」


「は~い じゃあ どういう関係ですか?」


「...。」


「まさか、勇樹がサンドバックなんて馬鹿なこと言わねえよな?」


「っ..」


「図星か?  調子乗ってるよな 一年しかも俺のダチになんか、何かしようって

 んなら 相応覚悟を持ってんだよな?」


「帰るぞ!!」


 あいつらは、松宮先輩が追い払ってくれた


「先輩! あり..がとう...ございます」

 そういった直後、体から力が抜けていった


「おっと、無理して喋るな 今病院に連れて行くから」


「はい……」


「ごめんな、俺がもっと早く駆けつけていれば」


「いえ、そんなことはありません、助けてくれましたから」


「そうか」

 数日後に退院した

「あの、俺を襲ってきた人たち どうなりましたか?」


「あぁ それなら 親御さんのところに謝りに行って和解になった」


「そうですか、良かった」


「まぁ しばらく、一人行動は控えたほうがいいぞ」


「わかりました」


「おう それと、これやるよ」


「なんですか この封筒?」


「開けてみろ」


 中身は温泉旅行券だった


「まあ、いろいろあったからな 少しは気晴らしできるだろ 楽しんでこい」


「はい!! ありがとうございます」


 その日の夜


「お兄ちゃん 一緒に寝てもいい?」


「ああ 良いけど どうかしたのか?」


「今日怖い夢見たの」


「そうか 大丈夫か?」


「うん」


「よし よし 大丈夫だからな安心しろ」


「う ん」


「お兄ちゃんの手大きくて暖かいね」


「そうか、嫌か?」


「ううん、大好き」


「そうか、お休み」


「うん、お休みなさい」

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