生存競争
夜猫子
置いていかれる
手遅れになる
足の遅い奴は
崩落する橋からは逃れられない
振り返る人もいなくて
手を伸ばしてくれる人もいなくて
まっさかさまに落ちていく
まっすぐ前を向いて走れ
脇目もふらず
横道にそれることなく
隣に誰がいるかなんて気にするな
傍にいてくれる人もいなくて
励ましてくれる人もいなくて
孤独の生温い海に落ちていく
ただ一人で浮かんでる
孤独の生温い海には誰もいない
見えるのは何もない空
空は孤独の海を反射して
わたしを飲み込む
腕を伸ばして
足を広げて
息を吸って
口を開けて
叫ぶ
バッカみたい
生存競争 夜猫子 @yoruninetai
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