第11話-1

追憶の焦点

最終章 クイーン・ミーシャ


2.陰謀の館


 新室にむろは愛車マセラティで、シルバーのベンツ、ミーシャ=神流かんなさらった者たちを追跡しており…


レンガ倉庫街 作戦会議室

「奴らは高速の方に向かってあおいチームいます」

 藍井班あおいチームは、新室のマセラティの追尾装置、ミーシャに変装した神流に仕掛けた発信機電波を探って、行き先を監視モニターしていた。

、任せたぞ」

 藍井は新室に託すしかなかったが…


「………」

 ミーシャ(神流)を攫った者たちは新室に尾行されていることに気づき、対策を練ろうとした。


 気づけば、新室のマセラティの周りに不審車両が接近していて…


「ちっばれたか」

 新室は黒のベンツ二台に挟まれていた。さらに武装したバイク集団も迫ってきており…


「スピードが落ちているぞ、トラブルか?」

「ああ、ちょいと相手をしないといけない」

 新室は藍井たちにそう告げて、行く手を阻む者と対決を開始した。


「…チャキ」

 追手車両の後部扉の窓が開き、反射により光るものがあった。追手はマセラティに銃火器の銃口を向けて容赦なく発砲した。そして、それに続いてバイク集団が所持銃ハンドガンを使用した。新室は完全に追手に包囲されて、高速道路ハイウェイで決死のカーチェイスの幕が開いた。


「新室さん…」

 神流は新室に何もすることができず、任務に徹するしかなかった。


 新室と追跡対象の距離は離れていき、彼は餌食となったが…


「お前らと遊んでいる暇はないんだよ」

 新室は怯まず、追手集団に立ち向かった。彼は華麗なドリフト走行を披露して相手車両を翻弄した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る