【富山】 富山港展望台

 新川大町通りをとぼとぼ歩いていると、小さな石の看板が。


 「← 展望台」


 ほぉ、展望台があると。せっかくなので行ってみましょう。

 矢印の方向へと向かい、路地を抜けると大きな展望台が見えます。

 あの高さならきっと眺めも抜群でしょう。


 『富山港展望台』と書いてあります。


 展望台の下まで来ましたが、まったく賑わいがありません。。

 小さな階段をくぐると、そこは寂しげな空間。階段とトイレだけがありました。そう、階段だけが……


 エレベーター無いんかい……!


 仕方ないので、階段でひぃひぃ言いながら上がっていきます。展望台の高さは20m。けっこう高いです。。

 何とか展望台まで上がり、その眺めは……おぉー! 日本海から立山連峰まで360度パノラマビュー! ……なんですけど、もうヘロヘロでベンチにダウン。


 展望台の空間は、昭和のまま時間が止まっているようです。アナログな展示物に大きな双眼鏡。あとはただ静寂が支配しています。ここは、好きなヒトにはたまらんスポットかもしれません。

 ふと横を見ると、これまた昭和なボタンスイッチと、昭和なフォントで書かれた説明文。


 「富山港案内用テープ 始動ボタン」

 「説明時間 約9分間」

 「ランプ点灯中はボタンを押さないで下さい」


 どこまでも昭和な施設。

 『始動』と書いてありますし、私は一言呟きながらボタンを押した。


 「ぽちっとな」


 ~♪


 今時田舎のスーパーでも流れないようなレトロなBGMが流れ、ありがちな女性ナレーターの説明が始まる。


 ベンチに座ってチープすぎるその説明を聞きながら、私のHP観光意欲はゼロになった。






 でも、私はあえて言いたい。展望台においでと。



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