第3話 寝姿
夜中、目覚めて小用に立つ。隣りで寝ている女に目をやると人間の姿をしていない。
またか。
寝ている間、時折、女は得体のしれない姿へと変わる。生物とすら思えないような形で蠢いている。が、朝にはいつもの女の姿。
はじめて見たときは驚きもしたし、夢でもみているのだと思い込もうともした。しかし、何度か見ているうちに夢ではないことははっきりしたし、そのうち慣れて……いや、慣れたりはしないけれど冷静ではいられるようになった。
別れよう、と思うことはしばしばだが、なんだか別れ難くもある。生物の姿をやめた女を見ていると醜くもあるが愛おしい。
小用を済ませ布団にもぐる。
女ではないナニモノかを隣りに感じつつ、また眠りに就く。
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