短編「苦悩ノ矢先」(完)

不可世

一話完結

淡い日和の中

ただ風に身を任せる

この幾日かは

ほとんど、そうして空に同化してる

生きる理由も特にない

ただ淡々とくつろぎながら

いつものペースで

世を俯瞰してる


そうして板についた

ポーカーフェイスと

無欲な顔を引っさげて

繋がりを避けながら

きっと死ぬまで僕は冷たいのだと思う


それに

居場所が

無くても

生きる事に多大な遜色はないから

所詮人間関係など慣れあって気をよくしたいだけだと

悟っている


そんな自己顕示欲など興味はない

一人でいる方が素養は育つ

関わるだけ、答えをすがってると同じ

自身で答えを見つけずに、なにが人生だ


ほとほと呆れる

人において自分を知らないやつが

余りに多すぎる

その代価が、やさしい人の頑張りとも知らずに

むざむざと善意を食いものにする


家に帰れば、ゲーム

思いかえって今日の自分を振り返らない

そんな人が余りに多すぎる


実に生きにくい

考えることは山ほどあるはずだ

なのに探求ではなく

目先の物事ばかり追っている


それは正解か?

否だ、生きるとは、熟知すること

常に悩んでいる人こそ

真に命と対等していると言えよう


どうだ君は

その人生にどれだけの悩みがある

その悩みは大きいか

その悩みの数だけ、進化できる前触れだ


だから負けずに生きろ

その悩みは、君を育てる

生きて変えていける

だから諦めるな


今日からは、悩みという課題を

こなしていけ

きっとそうすれば、

苦してなおも、輝けるから。

だから頑張れ。がんばれよ。

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