くりあーず!!!!

とまそぼろ

インタビュー

澄んだ少女たちについて(1/4)

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【Case1:水無みずなしかんむりについて】

【インタビュイー:担任教師】


ずですが、彼女を‪”‬透明‪”‬と定義することを、私は否定するつもりはありません。

抱えた憧れを模倣という形で尚早に自分の色として反映したがる人のさがというものに無意識下で抗い、透明で、ありのままで生きていく、というのが彼女の生き様ですから。本当に無意識下で抗っているかは分かりかねますが……。


誰の色にも染まらず、寧ろ彼女のもつ透明はひとつの色として、触れたものに伝播していく。こと彼女というケースにおいて、それが果たしていい事なのかと聞かれたら、私はいち教員として、否定せざるを得なくなりますね……。


頻繁に見せる儚げな表情はただ微睡まどろんでいるだけですし、授業中に耳打ちをしてこっそり言葉を交わしたがるのは私たち教師の話の一切を聞き逃しているゆえですし、ミニマリストでスタイリッシュという俗説は、物を多く持ちすぎると家や出先に忘れるものが多くなる、と友人に深く釘を刺されているからです。


彼女に形容しがたい魅力があるのは確かです。ですが彼女の生き様は誰もが模倣する規範とするにはあまりにも、あまりにも……。

しかし、自覚なく善行をはたらき、透明に生きる彼女に救われている生徒も少なくないので、良く言えば自然体、悪く言えば懈怠けだいなその生き様に、表立った注意らしい注意をしづらいという事は、教師という立場から見れば、間違いなく困り事です。どう注意していいのやら……。


それが私の思う彼女、水無みずなしかんむりさんのイメージです。


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