第23話
どうやら、動機は金が欲しくなったかららしかった。
もっとも、銀行強盗する動機にしては、平凡な回答だった。
僕たちは真相がわかったことだし、これ以上深くかかわるのをやめにした。
井端さんは、「一ノ瀬もいずれ危ない橋をわたると思ってたよ」といっていた。
僕たちは4人でトランプをすることにした。
大富豪をして遊んでいた。佐伯が大抵1位を取っていた。
僕たちはトランプで遊んだ後、解散した。
僕は家に帰った後、考えていた。トランプの大富豪はなんで2がジョーカーの次に強いのだろう。
数字が一番大きい13にすればいいのにと思った。
何か理由があるのだろうが、僕にはわからなかった。
大抵理由がないものなんてこの世の中には多い。
きっと、銀行強盗をするのだってしたいからする人もいるのだろう。
僕は、ベットに寝転がっていた。僕は、銀行強盗が誰だったか知っていても知らなくても、世界が変わらないことに気づいた。
何かを知っていてもそれは、過ぎ去る台風のようなものだと思った。
僕が銀行強盗に興味を持ったのは北条さんに影響をうけたからだった。
僕は、彼女といると世界の端を見ているようで面白かった。
僕は、森が再生するように循環している。それぞれに会って僕は周り続けているように感じていた。とてもそれは、船が目的地を行ったり来たりするのと同じようにぼくも、回っていた。
僕は何かに守られているように思った、。
きっとそれは力を持つ生き物だと思った。
僕は、佐伯に電話をすることにした。
僕は、佐伯と一緒に海に行こうと誘うつもりだった。
佐伯はそれを承諾した。僕たちは一週間後海に行くことが決まった。海に行くことが決まったといっても、海で泳ぐわけではない。
冬なので、今は海に入れなかった。僕は海を眺めてるだけで充分であった。
海の近くにはお店があるので、食事をしながら海を見れるだろうと思った。
海に行ったのは何年ぶりだろうと思った。
たぶん、5年ぐらい言っていない。僕は海が好きなので、5年という期間は長く感じた。僕は、ベットから起きてコーヒーを飲むことにした。
今はもう夜中で寝る時間だったが、コーヒーを飲みたくなったのだった。僕はコーヒーを飲んで、スマホで野球のニュース結果を見た。
ベイスターズは負けていた。
また、負けたかとおもいながら、どこかそこには悔しさが薄れていた。
僕はコーヒーを飲んだ後、眠ってしまった。
一週間後僕は、佐伯と海に行くことになった。
電車で1時間ぐらいの場所で意外と近かった。
僕らはベンチに座って海を眺めていた。
海は、波を立てて揺れていた。まるで、平静を装った人間のようだった。
きっと、怒ったときは、荒れた海になるだろう。
僕は海は人間の感情を表すのではないかと思った。
普段は静かな海だが、嵐が来ると海は大きい波が海岸まで押し寄せる。海は身近なものだと思った。鳥が飛んでいて、獲物を狙うかのように、空中を旋回している。この時期はアジが取れるのでアジを鳥が狙っているのだろう。
僕たちは、厚着をして寒さを防いでいた。
海に行くから寒いと思い、あらかじめ厚着をしていたのだ。海の冷たい風が体に来る、風が来るたびに冷たい空気が体の中を襲う。
僕は、寒さで震える。海は、真っ青な色をしていた。
とても深い青だった。
「案外、海に来るのも悪くないな」と佐伯は腕を組んで、僕に言った。
確かに海に行くことは悪くはないと僕もそう思った。海は、どこまでも続き遠くには水平線が見えた。自然の中にいる感じがしてとても気分が良かった。
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