【怪談】夜の亡霊

Grisly

夜の亡霊

昔々、ある村があった。


平和な村だったのだが、

ある日を境に、

恐ろしい呪いに見舞われるようになった。


すなわち、毎晩誰かが1人ずつ犠牲になった。

まずは一家の主が標的となり、

次の日はその家の誰かが…

と言った具合。


一度、その標的にされた家は、

必ず全員が帰らぬ人となる。





男は怯えていた。

次こそは彼の番で間違いなかった。


毎晩、犠牲者が出た。

一昨日は、彼の伯父。

昨日は彼の兄。


どんどん自分に近くなって行った。





もう親族は誰も残っていない。

明日こそ自分の番だ。


そう思った時、

彼はもうこの村で

自分しか残っていない事に気づいた。


被害は止まったと言う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【怪談】夜の亡霊 Grisly @grisly

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ