第112話 田中さんのモンスターと模擬戦だって
今日は世間的にはクリスマスである。自分キリスト教徒ではなく、クリスマス自体がキリストの誕生日ではなく、キリスト教が広がったときに競合していたミトラ教の太陽復活祭をパクってキリストが生まれて来たことを祝う日にしたという事情を知って、冬至という太陽の復活を祝うよ!ということにしている。まぁ幸いなことにクリスマスを祝うような会とかに呼ばれたりはしないのでこの説を披露する機会はないのですが・・・
「おめでとうございます」
異世界のインップ村でエルフ布(仮)を手に入れた時に、いつもエルフ布を卸してくれるリシュナさんに挨拶された。
「おめでとうございます?」
首を捻ると、リシュナさんは、今日は太陽復活祭です。と言われた。
どうやらこちらの世界でも冬至の日に太陽が復活することを祝う風習があるらしい。
まぁ主神が太陽神なので当然と言えば当然か・・・
「こちらでも太陽が復活することを祝う風習があるのですね」
そう言ってスペースから今晩食べる予定だったチョコレートのショートケーキを取り出す。
「自分の世界では、美味しいお菓子やご飯を食べて祝う習慣があります」
お菓子という単語を知っているリシュナさんは大きく目を開くとケーキを受け取る。
「来年もよろしくお願いします」
「こ、こちらこそ!」
リシュナさん大喜びで何よりである。取りあえず急いで日本に戻ってケーキを大量に買い込む。
リシュナさんが大喜びするということは商機があるということだ。
王都で屋台を開いてケーキやお菓子を売ることにした。いやぁ売れる売れる。女大神様の復活をお菓子でお祝いというキャッチコピーは非常に受けたのだ。
『なら、妾にもそのお菓子を捧げるべきであろう?』
頭の中に流れる不思議な声が・・・あぁ解りましたよ。一端日本に戻り、苺のホールケーキを買い王都に戻る。
そして神社にて苺ケーキを奉納する。
奉納し祭壇に捧げると即座に消えたのはびっくりしたよ。巫女さんなんか消えた途端に気絶したもんね。ケーキが消えたことを誤魔化すのは大変だったよ。
ショートケーキ3個は犠牲になったのだ。
そのあと異世界駐屯地に戻ってJ隊もといクランメンバーと忘年会を大いに楽しみました。
そこで田中さんがテイムしたというアシュラベアというモンスターを見せて貰いました。なんと王都ダンジョンの第7階層で遭遇したそうです。
なお、アシュラベアというのはこちらが勝手に付けた名前だそうです。まあ腕が6本だけでもアシュラの名を冠するには十分です。
紅桃が物凄く望んだので模擬戦をすることに・・・
「素手でやり合おうぜ!」
向こうは最初から素手よね?
「どっちが勝つ?」
「賭けようぜ!誰か胴元やれよ」
周りが騒ぎ出す。
「金は拙いからドロップ品とかだな」
「あぁパチンコ・スロット方式ねOKOK」
パチンコ・スロット方式というのは別名三店方式
といって、パチンコ屋が出球、出コインを景品に変え、その景品を敷地内にある交換場で買い取って貰うという建て前で金々授受を成立させているギャンブルだ。
「オッズは?」
「アシュラベアの実力は田中さんたちしか解らん」
「紅桃さんの実力は解っているからいい物差しになるよ」
「テイム候補?」
「そうだな。B級あれば十分戦力だ」
王都ダンジョンの第7階層のモンスターですよ?В級はあるんじゃないかな?
「じゃあ始めようか」
紅桃がパチンと手を合わせる。今のところ賭けは1対1.5で紅桃が有利。端数が出てるのはどう解決するんだろう?
「端数はどうするんです?」
「買い取り金額を折半だね」
おかっぱ頭のテイマ一/戦士の
彼女の相棒は三毛、シャム、黒の三体のケットシーだ。三体は彼女の周りで団子になっている。
ガン
鍋の底が叩かれて試合が開始された。
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