第15話 キジトラさん
「ステータスオープン!」
新しく仲間になったケット・シーの能力値を確認する。
種族ケット・シー
名前なし
性格善
職業なし
性別メス
レベル1
体力8/8
MP15/15
力3
頭脳10
知恵5
耐久3
敏捷4
器用5
スキル土魔法
このままでは魔法使い一直線なステータスである。しかし魔法使いはないかな?しばらく職ナシで育てて戦士系にクラスチェンジした方がいいだろう。土魔法はあくまでも補助に留める。
ちなみに魔法は威力と規模で
取りあえずケット・シーにチビと名付けて、装備コーナーで皮鎧と樫の棒とテイムモンスターの証である赤いスカーフを与え逆召喚でハウスに戻す。後でギルドに登録しておかないとね。
せっかくなので、広島城ダンジョンに潜って帰ろうか・・・
広島城ダンジョンは護国神社側から広島城の天守閣に向かうフィールド
+建物タイプのダンジョンだ。城だけあって出現するモンスターは二足歩行の人型でダンジョンボスはジェネラルオーガ。
ダンジョンのモンスターは高確率で武器を落とすので近接職の人に人気のダンジョンのひとつだ。
フィールド型は階層でレベルが変わらないので中級者向けなんだけどね。
「ぉぅ。学生頑張れよ」
タバコ休憩に出てきたラジオパーソナリティの横川良治アナが気さくに声を掛けてくる。
「はい。行ってきます」
疾風とチビと水饅頭を召喚すると元気よく返事をする。
「おや?君、テイマーかい?」
コボルトとケット・シーとスライムを引き連れているを見て珍しそうな顔をする横川アナ。多分ラジオでネタにするんだろうな。
「はい。今日譲渡会があってこの子を譲って貰ったんです」
「へぇ。そういうのがあるんだ。あ、ネタにしていい?」
「どうぞどうぞ」
別に困る事はないので快諾する。帰ったらラジコのタイムフリーでチェックしょう。
ダンジョンの入口でダンジョンドローンを起動させる。
『お、テイムモンスターが増えている』
早速リプが飛んできた。そう。テイマーになってから同接の固定人数が倍以上に増えた。テイムされたモンスターはなぜか愛想が出てデフォルメされ癒やしの対象になっている。レディハイオークは下手なセクシー女優も裸足で逃げ出すぐらいボンキュボンだったりする。
「今日は広島城ダンジョンにきています」
『こんこんわ』
『こんこんら。そう言えば夏休みだったね』
コメント欄に挨拶が流れていく。
「今日、疾風は相手を倒さない程度に手加減してね。チビは全力で頑張るように」
そういうと、わんわんぉとにゃーにゃーという返事が返ってくる。
「行こうか!」
城の周りを囲うお堀に沿ってぐるぐるとまわる。なお、お堀の外が見えるが、人や車などは見えない。外からも中の様子は見えないようになっている。フィールド型だけどダンジョンなんだなって思う光景。
「ぐぎぎ」
素手ゴブリンが現れた!
スリングで牽制し、疾風の槍がゴブリンの胸を突きチビが樫の棒で下がったゴブリンの頭を全力で叩く。
ゴブリンは魔石を残し黒い粒子となって消える。
『ナイスコンビネーション!』
うん。今のは上手くいった。
そこからチビは、職なしでも取得出来る、少量の体力回復である手当て。少量のMP回復である休息。武器の応急修理。初級の投擲術である石投げ。初級の杖術。初級の体捌き。宝箱の鍵開け。そして土魔法の石礫を取得する。
なお、疾風も槍術、火魔法の火礫、二段突き、手加減を覚えた。
手加減・・・これでテイムも捗るね!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます