禁じられた森の守護者

第3話 約束の再会

エリオットはその夜、ほとんど目を閉じることができなかった。アレンとの出会いが彼の心に深い印象を残し、彼の思考は絶えずそのエルフの姿と言葉に引き戻された。朝が来ると、彼は決心した。再びアレンに会いに行く。しかし、それは禁じられた森への再度の侵入を意味していた。エリオットは、もしこの決断が彼の人生を変えることになっても、そのリスクを受け入れる覚悟だった。

日が高く昇った頃、エリオットは再び森の端に立っていた。今日は、森が以前にも増して神秘的に感じられ、木々の間から漏れる日差しが何かを示唆しているようだった。エリオットは深呼吸をし、一歩踏み出した。彼の足は、まるで前回の道を覚えているかのように、自然とアレンとの出会いの場所へと彼を導いた。

到着すると、アレンは既に彼を待っていた。エルフは、まるで何世紀もの間、この地を守ってきたかのように、森と一体化しているように見えた。彼の青い瞳はエリオットを捉え、穏やかな笑みを浮かべた。

「戻ってきてくれたんだね、エリオット。」アレンの声は風に乗ってやさしく響いた。

「約束だったから」とエリオットは答えた。彼の声にはわずかな緊張が混じっていたが、それ以上に期待と興奮が溢れていた。

アレンはエリオットを深い森へと案内した。彼らが進むにつれ、森はさらに生い茂り、光と影が絶えず変化する不思議な世界を作り出していた。アレンは途中で立ち止まり、エリオットに森の植物や小さな生き物たちを指し示しながら、それぞれの特別な役割や魔法について語った。

「森は生きている。ここには古い魔法が息づいていて、私たちエルフはその一部なんだ」とアレンは言った。彼の言葉からは、森への深い愛と敬意が感じられた。

エリオットはアレンから学ぶことが山ほどあることを悟り、彼の言葉の一つ一つを心に刻んだ。二人が共に過ごす時間は、エリオットにとってかけがえのないものとなっていった。彼は自分がこの瞬間を、この出会いを、何よりも大切にしたいと強く感じた。

「君といると、私も忘れかけていた森の美しさを再発見できるようだ」とアレンは言い、エリオットの手を取った。その触れ合いは、二人の間に存在する見えない絆を強くした。

夕暮れ時、エリオットとアレンは再び約束を交わした。これからも、互いの世界を探求し、共に学び合うために、定期的に会うことを。エリオットは家路につく際、自分の人生がもう以前のようには戻らないことを知りながらも、心は希望で満たされていた。彼はアレンとの出会いが、ただの偶然ではなく、運命の導きであることを強く感じていた。