第24話 いくつになっても

「はい・・・琉生はすべてを思い出しました。自分がいつも行っていたコンビニも。自分が一番最初にかかった病気も・・・全てです」

「記憶を取り戻したのか・・・」

「はい」

「もう、記憶喪失は治ったということでいいだろう」

「本当ですか!?」

「うん」

「ありがとうございます!」

              **************

「琉生・・・・私、類に話があるから、屋上に来てほしい」

「うん!いいよ!」

              **************

「琉生」

「・・・」

「琉生の記憶喪失は、治った。完全に」

「ほ、んと・・・?」

「私は嘘をつかない」

「じゃあ・・・」

「うん。治った」

「やったああ!」

「私も、すごく嬉しい!でも、話のメインはこれじゃなくてね・・・」

「なんだ?」

「私、琉生といくつになっても、ずっと一緒にいたい。いい・・・?」

「え・・・?つまりそれって」

「わたし、もう18歳なんだよ。もう結婚できる」

「え・・・?」

「琉生。私と結婚して」

「・・・俺もそのつもりだった。まさか梨々花に先を越されることとなるとはな」

「え・・・いいの?」

「当たり前だろ!」

その時、梨々花の目から涙がこぼれた。

「これからも、一緒にいような、梨々花」

「一緒にいようね、琉生」

二人は笑いあった。

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