第23話 琉生の記憶

「琉生、今日は琉生と一緒に、琉生の一番の思い出の場所に言ってみようか」

「えっ!行きたい!」

「じゃあ、決まりね!」

今回は琉生が渋ることもなく、あっさり計画が立った。

「来週が楽しみだね、琉生!」

「うん!も楽しみ!」

「琉生、俺って自分のこと言ってる・・・すっごくそれも嬉しいな!」

「梨々花、なんか言った?」

「ん、別に・・・」

            **************

「琉生、これが琉生の思い出の場所」

高い展望台。

「ここ、が・・・?」

「そうだよ、琉生」

「ここ、お、ぼえ、てる」

「ほんと・・・?」

「ここで、両親と一緒に・・・お弁当、食べた」

「そう、だったの・・・?」

「うん」

「その後、何かあった?」

「その後・・・」

琉生は少し黙っていたあと。

「お、もいだ、した」

「え!?ほんと?」

「あ、のあ、と・・・変な真っ黒なマスクをつけた人が、両親を・・・それで、僕はここにおいて行かれた・・・そのあと、ふと下を見ると、両親が道路の上で、倒れてた」

「え・・・?それって、あのときの事故・・・」

「ううう・・・」

琉生は頭を抑えて座り込んでしまった。

「琉生・・・・とりあえず、病院行こ。私に捕まって」

結局、その日は病院に帰った。

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