第9話  外に出てみる

「琉生、今日は外に出てみようか」

「え・・・?」

「だから、そーと」

「そと・・・?」

「外は、そこ」

「これ」

梨々花は、窓の外を指す。

「外、なんか怖い」

「はぁ?外に出ないやつは、人生の半分どころか1200%損してるよ」

「それ、前も言っていたような気がする」

「まあね・・・なんで知ってんの?記憶喪失だからわすれてるはずじゃあないの?」

「なんか覚えてる」

「まあ、いいや。早く外に出よう」

「・・・うん」

                 **************

「外って、こんなにきれいだったんだ・・・」

「そうだよ?」

、あそこ行きたい」

「俺?」

「じゃあ、僕、先行ってるよ」

「ちょ、ちょっとまって!」

「ん?」

「さっき、琉生、自分のこと俺って言った!?」

「え?言ったっけ?」

「覚えていないのか・・・」

「じゃあ、コンビニスイーツ買おうね」

「うん!」

二人は、それぞれ好きなスイーツを買って、病院に帰った。

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