第15話 仙台藩で……

 本州に上陸した。 地図だと北海道横断するよりも長い。


 そして『終わり』の国には魔王、織田信長おだのぶなががいる。


 津軽海峡を船で渡ったのだが、初めての船に感動した。

 

 船酔いする。という事を昔カズミオジサンから聞いたことがあったので、かなり心配していたのだが、全然酔わなかった。


 そしてあっさりと本州上陸。


 早速仙台を目指すことになったのだが、馬車を利用することになった。

 

 一条さんが歩くのはめんどいから……だそうだ。


 仙台藩には、馬車を5日かけてようやく到着した。

 藩に着くなり、一条さんがまたしても正面突破しようとしたので、ボクは必至になって止めた。


「ちょっと一条さん! また松前藩の時みたいに門番殺す気ですか? てつはうとかあるんですよ? 殺されちゃいますよ?」


 一条さんは仙台藩の巨大さに、たしかにそうだな……と考えを改めてくれた。


 そう、仙台藩はでかかった。これが都でないなら『終わり』の国の信長のいる国はどうだってんだ!?


 都の中にはそこら中に櫓が建造されていた。


 ボクと一条さんがその前を通ると、兵隊さんが片膝をついて、失礼ながらご同行願います……。と頭を下げてきた。


 一条さんはにんまりだ。


「ほう、国を明け渡す気になったか。強さが分かるのは良いことだ」


 しかしついて行った先で、一条さんは激怒することになる。

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