最弱からの最強戦国無双、天下の戦国乱世を統一せよ!

うちは ツイタチ

第一幕 始まりの田舎編

第1話 世界乱世の中の最弱、ソラ

 ボクの名前はソラ、親は知らない、戦で死んだ。

 現在、村のクソガキにくそを食わされそうになっていた。

 クソガキは3歳、ボクは15歳。

 そりゃ自分でも情けないと思うよ?

 12歳も下のクソガキに転ばされて、腕力で叶わないんだから。

 

 身長も普通、顔も普通なのに、どうして腕力や魔力だけは最弱になっちゃったかな?


 ここはアイヌの国、北海道。


 なんか松前藩とかいう国の奴等がやってきて現在戦争になってる。

 戦争が始まってから、国中の少年少女達は腕力や魔力をこれみよがしに鍛えだした。


 ボクも腕力や魔力を鑑定士さんに鑑定してもらったけど、ステータスとかいう能力値は、どれも1だった。

 ステータスは動物や人を殺したり屈服させると上昇するらしい。

 だから3歳の彼らにとってボクは恰好の経験値稼ぎの的ってわけ。


「おらうんこ食えよ!」

「くっぷくしましたって言ってうんこ食え!」


 なんて残酷な3歳児だ。ボクのライフはとっくに0だよ。君達は経験値1を手に入れた。それでもう満足じゃないか。

 これ以上の弱いものイジメは止めるんだ!


「おいお前等! ソラになにしてんだ⁉」


 その声はおじさん! カズミおじさん!


 助けて、ボクはここだよ!


 カズミおじさんは3歳児のクソガキを蹴散らした。


「つ、つええ」

「おっさん覚えてろ!」


 クソガキ達は捨て台詞を吐いて消えていった。


「大丈夫かソラ、まったく畑仕事中に……水と握り飯だ。食え」

「あ、ありがとうオジサン、いただきます」

 ライフが1回復した。


 ◇◇◇


「ソラは今日も畑仕事か?」

「うん、畑作らないと皆の食べるものもないから……」

「お前は世界が乱世で戦争中だっていうのに優しいな……」

 オジサンを畑付近のボクの家の小屋に上げて、お茶を入れる。


 オジサンはお茶を一杯飲むと、ボクにいきなり話を振った。


「ソラ、この腐った世の中を、天下統一してくれねえか?」

 ボクは湯のみを落とした。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る