第54曲 Jump(1984)

好きな曲を挙げてみる。

「Van Halen(*1) - Jump(*2)」(1984)である。


あなたがDTM(*3)をやる人だった場合、たぶん、あなたの持っているソフト・シンセ(*4)のどれかにもプリセット音色として「Jump」が見つけられるのではないだろうか。このサウンドを思わせる音色として。

普段、ロック音楽を聴かない人でも知っているであろう、あまりにも有名な曲でサウンドである。

だからであろうか。西暦2019年にリリースされた、ダンス・ミュージックのトランスというジャンルで有名なArmin van Buuren(*5)によるリミックスでも、キック(*6)の存在感は強いとはいえ、オリジナルを活(い)かしたいという意識がかなりあったのではないかと思われる作品になっている。ちょっと調べてみる(検索する)と、STEMデータ(*7)を入手した上で制作されたものらしいことが分かる。


*1 ヴァン・ヘイレン。この文集で幾つか読んでくださった人は気づいていると思うが、ロック・バンドに僕はうとい。

*2 ジャンプ。アルバム「1984」に収録されたのが初出らしい。

*3 でぃー・てぃー・えむ。デスクトップミュージック。ここでは、パソコンで音楽作品を作ることくらいの意味で。

*4 Software Synthesizer。

*5 アーミン・ヴァン・ブーレン。DJ。レコード・プロデューサー。オランダ出身。トランスは、Trance。

*6 Kick。ドラムセットで中心にデンとある大きい太鼓。または、そのような音色。低音である。YouTubeでDTM関連の解説動画がいっぱいあるが、バスドラムやベースドラムと呼ぶ出演者を見かけると、ロック音楽というかバンドのものを聴いてきた人なんだなあ、と思う。キックと呼ぶ人はダンス・ミュージックが好きそうである。

*7 すてむ・でーた。Stems。各楽器の音声データの幾つかを特定の意図でまとめた音声データ群。因みに、誰かのギターの音だけというような、個別・バラバラのデータを指す「パラデータ」という言葉は、和製英語らしい。

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