📚第2冊 マイク・モラスキー『戦後日本のジャズ文化』
音楽に関係する本を紹介する二回目である。
『戦後日本のジャズ文化――戦後・文学・アングラ』(マイク・モラスキー、岩波現代文庫、2017年5月発行)の「現代文庫版あとがき」には、《なかでも、私自身にとって一番おもしろく感じたのは次のような感想だった――「悔しい! 俺がいつかああいう本を書きたかったんだ。しかも、ガイジンに先を越されるとは……」、「この本は我々が生きてきた時代とその文化をよく捉えているが、なぜ日本人がもっと早く書かなかったのだろうか」など、と。(略)》とある。
そうか、2017年発行か、と僕は思う。そう、ジャズを聴くようになって僕は間もないのである。
ジャズを聴いてみたいとは、それ以前から思っていた。なんとなく知的なイメージで見ていて憧れでもあった。闇雲に聴いてゆけば愉しめるというジャンルではないのだろう、とも思っていた。
そこで、指針としたものの一冊が、この本であった。一曲いっきょくへのカタログ的批評本ではなく、ジャズという空間(或いは環境)に着目して書かれていて、大変に刺戟的な本である。ジャズというものを各時代の人々がどう捉えたかとか、どう聴いたかとか、そういう書き方がなされている。レコードのジャケット写真も考察に入ってくるのも面白かった。
スポティファイに入会してガンガン検索して聴いていくということが、僕の環境ではまだできていなかったので、主に中古でCDを購入してジャズに触れていったのだった。
初めて購入したのは新品のCDで確か「John Coltrane - Giant Steps」であったはずだ。
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