第16曲 Joy to the love(globe)(1995)

好きな曲を挙げてみる。

「globe(*1) - Joy to the love(globe)」(1995)である。


globe出演の自動車のCMに使われていたのだが、当時の僕には、この映像と音楽がとてもスタイリッシュ(*2)に感じられ、一目(ひとめ)で惹きつけられた。ビデオ(*3)にたまたま録画されたのを繰り返し再生してみたことまである。

前に、僕が元々小室哲哉さんプロデュースの曲しか聴いていなかったことを書いたが、この頃はそうですらなかった。テレビ番組はよく見ていたが、いわゆる音楽番組はまだ見ていなかった(*4)と思うし、勿論音楽雑誌も読んでいなかったので、デビュー曲の「Feel Like dance」(1995)も知らない状態であった。

trf(*5)や安室奈美恵さんとは違って踊らないこともあり、KEIKOさんはスーツ姿のイメージだった。華原朋美(*6)さんもスーツだったりもするのだが、こちらはもっと(いまで言えば)フェミニン(*7)な感じがあった。KEIKOさんのはサバサバした感じ、バリバリ働く感じに近かった。

歌声も勿論魅力的なのだが、その容姿も美しい。僕は素敵(いいオンナ)だと思っていたので、男子同級生に、それを話したときに共感してもらえなかったのは不思議なことであった。

僕はアルバムCD「globe」(1996)(*8)で購入した。安室奈美恵さんのアルバムCD「SWEET 19 BLUES」(1996)(*9)とともに、聴いてきいて聴きまくってきた作品である。


*1 グローブ。メンバーは小室哲哉、KEIKO、マーク・パンサーの三人。

*2 Stylish。

*3 VHSでした。

*4 そう、つまり、「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」(フジテレビ系列)を見始めるのも遅かったのである。

*5 てぃー・あーる・えふ。TK RAVE FACTORY。ダンサー、ボーカル、DJによる五人ユニット。trfは(僕がいま好きな)ダンス・ミュージックではあるのだが、初期の曲のイメージはユーロ・ビート的で、これは僕の好みではあまりない。だから、trfの登場まででは、僕は小室プロデュース曲リスナーにはならなかったのだ。少し後になってからの「SILENT NIGHT」(1996)のような曲は僕の好みに合っている。

*6 かはら・ともみ。安室奈美恵さんのファッションを真似る若い女性たちがアムラーと呼ばれたように、華原朋美さんを真似る女性たちを呼ぶカハラーという言葉があった。

*7 Feminine。当時は使われない言葉だったかも知れない。

*8 大ヒット・アルバム。「DEPARTURES(ALBUM MIX)」も収録されている。

*9 このアルバムに収録されている「Body Feels EXIT」(Latin House Mix)には、皆(みんな)度肝を抜かれたはずである。反射的に拒否反応を起こしたリスナーもいただろうが、僕のように《教育されてしまった》者も多くいたのではないか。小室哲哉さんによる影響の内、偉大なものの一つはリミックスの愉しみ方を広めたということにあるのであって、それが今日のDTM(デスクトップミュージック。パソコンを利用しての音楽制作)等への関心とユーザーの広がりに繋がっていると思う。リミックスに興味を持つと、それに伴って自然と、音楽作品の組み立て(どうやって成り立っているか)についての興味が惹起されることがあるのではないかと思う。

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