第12話「雨のメランコリック1」 

「…だょ…。」

ぇ、何⁇

「…大好きだょ…。」

…誰⁇

「…忘れないで…。」

なんで⁇


ーーぅ''っ  

あ''ぁ''っ雨が降ってる…。

今日は確か…カァセルで人探しをしようと思ってたのに…。

無理。

やめよ…。

遅らせても問題ないだろうし。

ーー本でも読むか…。

この前、買った本。

これ…これ。


『Loup en filre』


もうすぐアノ子がやってくる。

大好きな、アノ子。

赤いケポォトをしているアノ子。

可愛い、可愛いアノ子。

グルリ。

グルリ。

グルリ。

殺さないといけない。

明後日、マリァジィアしてしまうから。

アノ子が他の人に汚される前に。


花びらを撒いて遊ぶ、周りを蝶が飛んでる。 

ヒラリ。

ヒラリ。

ヒラリ。

可愛い、可愛いアノ子。

グルリ。

グルリ。

グルリ。

アノ木陰で。

やっぱり、アノ木陰で。

今だ、やるしかない。

浴ビル。

浴ビル。

浴ビル。

アノ子の血。

赤イ。

赤イ。

赤イ。

アノ子の血。


殺したくなかった。

あぁ、アノ子は遠くに逝ってしまった。

俺が遠くに追い殺ってしまった。

生きていけない。

生きる意味がない。

生きていたくない。


君ノ元へ逝クヨ。



ーー…この話は、なよなよした男が大好きな女を殺す話。

「気持ちを伝える」事が抜けるとこうなる。

殺さなくていいと思うけど。

結局、この男は自分の気持ちを伝えるのは恐かったのかな?

受け入れられるかわからないから。

そうこうしてる間に時が進み娘は結婚へ…。 

ーーあ…。

このまま読み進めるのもなぁ。

まだきっと月が高く登った頃、夜はまだ長い。

ーーうぅ…。

壁を眺めながら…項垂れる。

雨…大雨…。

壁で脚組んで、頭はベッドから落ちてる。

ソレイュの絵がぽつん、と置いてある。

まさか…ソレイュがあんなに早く依頼をとってくるとは…。

ニァラジュは…どんな絵を描いてるかな…。

元々いた所には帰れるのかなぁ…?

「あいつ」は、どうしてるかなぁ…。

また会えるかなぁ…。

また…世界が裏返ったら…。

ぁ…「あいつ」…。


沈む。

沈む。

沈む。


長い尾鰭の魚が泳ぐ水の中。


黄色

青色

赤色

ガラス玉と…。

沈む。

沈む。

沈む。



「モァ、素敵だよ〜!

それ買いなって〜!!」

 そうかな?うーん。どうしよう?

「モァ!この花可愛いくない?

部屋に飾りたいなぁ!!」

 うん、可愛いね。

「…モァもう限界?

…もう、「ここ」こんなにしちゃって可愛い。」

 …ンぁ…もう、駄目っっ。

ァっ待って、待って。…今はっァァア。

「待ったな〜い!もぉ、モァ可愛いぃ。

さぁ、もっとその囀りをもっと聴かせてよ!!」

 アっあッ‼︎ぁあっ…んァ…はぁあん‼︎


ーーん?眠ってた⁇

どうしようかなぁ?

早く届いた椅子に座ってぐらぐら。

ーーショコラでも飲むか。

「ソワァ!おぉモア〜!!こんな時間に珍しいな!」

 あぁ。雨だから…。

ーー予定が狂った。

だから、雨嫌いぃ。

「モアもこいつらの話聞いてやってくれよぉ!俺じゃ解決できねぇ!」

ーーぅげ。

絶対、嫌だ。

…面倒くさい。

「話てる間にショコラティ〜ヌ焼いて来てやるぞ!」

!!

ーーゎわ。

〜ッショコラ‼︎

はぁ…仕方ない。

「この近くの会社のベルメスさんとロッティさん。」

「実は、何度説明しても納得してくれないお客さんがいて…もうどうしたらいいかわからないんですぅ…!」

「△△△△△を買って欲しいんですけど!

それには×××××をわかって貰わなきゃいけなくてぇえ!!」

「わ、わかった。俺が話すよ…!

お前のそう言う言い方がダメなのかもな…ァ ハハハ…。」

ーーまずは、落ち着け。

ぅるさい。

買う気も失せる。


>>ぱとん

「ヴォン・ソワヮァ…。」

「…ぉ!コメット…!!」

「オレの癒しぃソレイュぅぅぅう!!ン''?」

>>ばとん

ーーあぁ''?

「ソ!ソレよりこんな時間にどうしたんだ、コメット?」

「ソレがさぁ、イマジィストがひどいんだョ!

昼から今まで、ずぅぅぅぅっと変な格好させルんだ。

もう、疲れたョ。オレ…。」

「そうだったのか〜!よく頑張ったな〜!!」

>>ゎしゃゎしゃ

「っっ。」

「どうした?」

「もっと褒めて欲しいと、思ったけど雨の中走って来たから濡れてるし。ヤメとく…。」

「なんだよ〜!俺は、気にしね〜から!

来いって!さぁっ!」

>>ばっ

「ソレイュぅぅぅぅぅう!」

「お疲れ様、偉いぞぉコメット〜!」

>>ゎしゃゎしゃ


ーー後ろがうるさいなぁ、気が散る。

>>ことっ

「お待たせ〜モア!」

ーーやっときた!

これさえもらえたら、もうここに用はない。

○◇△‥‥


>>ぱとん

「じゃあネ…ソレイュ…。」

「??ァビエント〜!」

>>ばとん

>>ぱとん

「ありがとう、モアさん!明日はそうしてみるよ!」

「頑張ります!!」

ーー勝手に頑張れ。

結果は、どうでもいい。

>>ばとん

 あぁ。

「帰るのか?解決できたのか!、?」

「ああ!明日も頑張ってみる!」

「そっか!ァビエント〜!」 

>>ぱとん

「ソヮア〜メルビンさん!お久しぶりですね〜!」

「やぁ、ソレイュ。元気そうだね!ぁ、大丈夫!決めたら、呼ぶよ。」

 じゃ、帰るから…。

「もう、帰るのか?1人にするなよ〜!」

 ?

 1人じゃないだろ。ァ・デュ。

「ぃ や…また明日な!」


◆あとがき

ここまで読んでくれてありがとうございます。

楽しんでくれたでしょうか?

モアの雨が嫌さ伝わってたら、嬉しいです。

アルテパセラン国…濃厚な国でしたね…。

策士家でアレなら、王族が少し気になります。

ですが、本編には出て来ない予定です。


本当なら雨期''へ続くんですが、すっ飛ばして絶期 娼館篇に続く→→→

娼館篇は大人推奨です。

すっ飛ばせない人は、雨期''カラ夏期''へ続く→→→


2024,3/14雨期''が更新されました。

雨期''へ続く→→→


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【裏側の世界】雨期' xSx @mois-0000

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