明日の花
流星未来
第1話 私に用意された道
トモコそれは私の叔母の名前だ。
哺乳瓶のミルクをまき散らし飲ませてくれなかった。
抱き上げる度に太ももの付け根をつねって大泣きさせた。
殴り蹴り床や壁に叩き付けた。
髪の毛を引きちぎってむしり頭を禿げさせた。
やけどを負わせた。
自分に処方された角膜を薄くする薬を目に点眼して視力を落とした。
食事に埃を混ぜた。
食べさせたと言っては何も食べさせないようにした。
ゴミ捨て場でゴミに向かって突き飛ばして帰ってくるなバーカと怒鳴った。
頭から水をかけてその辺にもまき散らしこいつが勝手に濡らしたと言った。
食器や調理のボウルを叩き落としては私を指さしこいつがやったと言った。
言わなければ殴ると変な言葉ばかり言わせた。
やらなければ殴ると変な事ばかりさせた。
近隣、親戚中にこいつは小さい時からずっと頭がおかしいと悪評を立てた。
祖父を階段から突き落として横にいた私が付き落したと言った。
金を盗み、物を盗み、こいつがやったと言っては換金したりゴミ捨て場に投げ捨てた話を私に聞かせる。
洗濯物を靴で叩いてこいつがやったと言った。
そしてこいつは頭がおかしいと誰もが言っていると私の母を追い詰めた。
祖父母の家の前で連日ゴミをまき散らし、数々の悪事を働き、こいつがやったと私の名前を挙げて祖父母を激昂させ私の家に突撃させた。
連日祖父母が私の家に怒鳴り込むようになり私の母は泣きじゃくって気が狂った。
その日祖父母は私の前でやっぱりトモコの言う通り私や私の母の頭がおかしいと言った。
祖父母の兄弟を同じように騙した。
私の母を連れ去ってお前の娘が何をしたかと嘘を吹き込み罵詈雑言を浴びせ再び頭をおかしくさせた。
そんなことを繰り返し祖父を階段から突き落として祖父から通帳を奪い取り、食費をネタに祖父母を脅し操っておかしな行動をさせる。
その様子を近隣に見せてあの家は頭がおかしいトモコだけがまともだと思い込ませるために頭を下げて回った。
私家族と祖父母を脅しのネタにトモコは私を祖父母宅に監禁した。
トモコは暴行されて死ぬか気が狂って衰弱死するまでここにいろと言った。
鍵のかかる部屋に逃げ込んだ私を鬼の形相で追いかけ力任せに殴りつけてきた。
隙をついて鍵のかかる部屋に逃げ込んだ私に「ねえ、開けて!開けて!おじいちゃんとおばあちゃん死んじゃうよ?ほら。キャハハハハ、ゲハゲハゲハ」と力いっぱい扉を叩きながら叫ぶ、鍵を開けずにいると扉からすさまじい音が鳴って何かが下に落ちた。
物音がしなくなって何時間も経った夜中にそっと扉を開けると壊れてばらばらになった椅子が落ちていた。
トモコは頭がおかしい。
私は衰弱死する道をとろうと思った。
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