騎士団を追放された俺は、魔術式を自由に書き換えて、ぶっ壊れ魔法が作れました。最強魔法で底辺から無双します

おーちゃん

第1話 『1 王国騎士団を追放される』

『1 王国騎士団を追放される』


 俺の名前はシュネル。

 王国騎士団に所属する騎士をしている。

 騎士団は国を守るのが役目だ。

 敵は魔族であり、国の周囲には多くの魔族が生息していて住民の生活を不安にさせている。

 その魔族から命を守るのが騎士団の仕事。

 冒険者とは違い、騎士団は国の機関であるので国のために戦うのも俺は気に入っている。

 国の為に働いて魔族から国を守るんだ。




主人公

名前 シュネル

年齢 20

性別 男

種族 人族

レベル 8

体力 100

魔力 100

攻撃力 100

防御力 100

素早さ 100


スキル


魔法

ファイア(弱)

発火





 国のために将来は英雄的な騎士団団長になるのが夢だ。

 だが俺のステータスを見ると絶望的になるほどに弱い。

 なんだこのステータスはと思ってしまう程に最弱だ。

 自分でも見るのが情けなくなる。

 しかも魔法のファイア(弱)というのが最悪だった。

 聞いたこともない魔法だし、指からチョットだけ火が出るだけの魔法。

 最弱のスライムですらダメージを与えるのが困難な火魔法だったのは残念だった。

 ダンジョンでも魔族にダメージを与えるのは不可能で、自分でも情けなくなったし、笑われる場面もあった。

 周囲の騎士団からは俺は騎士にはむいていないよなといじめられてもいた。

 それでも雑用係や荷物持ちなどもして必死に頑張り貢献したつもりだ。

 そして騎士団団長から今日は呼ばれた。

 ここは騎士団の本部で王都にある。

 憧れのファイト団長と聖騎士ガナドルがいる。

 ファイト団長は国の英雄的な人物で、騎士団は全員が憧れる存在。

 ファイト団長が俺に、


「おいシュネル、今日はお前に話が合って呼んだ」


「何でしょうか」


 もしかして昇格かな。

 団長に直接呼ばれるからには、相当な名誉と想像した。


「シュネルは今日で騎士団を解雇だ」


「ええええええ! 解雇ですか!!!」


 想像したのとは逆の解雇だった。

 まさか解雇とは!

 解雇とは職を失うことで、俺は無職になる。

 なぜ俺は頑張って騎士団の為に尽くしてきたのに。


「そうだ、解雇だ」


「どうしてですか、俺は騎士団に自分の全てを尽くしてきました。解雇は納得できませんよ」


「騎士団に尽くすのは良いが、ほとんど役に立っているとは思えない。騎士団は国から給料が出るのは知っているな。給料分の働きをしていないのが理由だ。はっきり言って使い物にならない。攻撃は指から小さな火魔法が出るだけ。魔族は倒せないし、後方で支援する魔法やスキルもない」


「ええ、確かに俺は団長の言う通りですが、荷物持ちとか魔石、素材の回収はしてましたよ」


 厳しい意見を言われてしまう。

 団長の言うのは間違いはなかったけど、俺は騎士団にいたい。

 どうしても騎士団で働きたいから、訴える。


 すると聖騎士ガナドルが、


「あはははははははは、荷物持ちなら他にもいる。スキルでアイテムボックスを持っているのが最低条件だ。シュネルはアイテムボックスはない。それなら荷物持ちすらできない使い物にならないんだよ。解雇されて当然だ。あははは」


 聖騎士ガナドルは笑うと周囲にいた騎士団員も笑うのが聞こえる。

 俺が解雇されるのが笑いになるのは屈辱でしかない。

 聖騎士に言われて反論できずに耐えるしかなかった。

 聖騎士ガナドルも団長につぐ腕のある騎士。

 魔族が恐怖して逃げる程の強さを持つ。


「お願いします!!! 俺は騎士団に残りたいです!!!」


「解雇だ、本部から出ていけ!!!!」


「出ていけよ、あははは」


「あははははは、あははは、あははは」


 必死に訴えるも団長には俺の言葉は届かなかった。

 無情にもファイト団長と聖騎士ガナドルからは追放され、俺は本部から出る。

 無職か、やばいな。

 まいったな、今日から俺は無職だな。

 がっかりとしてしまうも、今後の金のことを考える。

 なんとか給料を得る仕事を探さないと一人暮らしなので生活できないのだ。

 考えていると急に声が聞こえた。


「魔族の襲撃だ。騎士団と冒険者パーティーは戦闘を頼む!!!」


 魔族かよ!

 王都に魔族が攻めてきた知らせ。

 魔族は王都にも攻めるのは頻繁にある。

 いつもなら俺も魔族の軍団に向かうが、今は解雇された身であるから、命令はない。

 しかし街を守るの意思は消えていないので、俺は街を守るため戦うことにした。

 解雇されても住民の命は守りたい。

 王都の街で戦闘が開始される。

 ファイト団長と聖騎士ガナドルも戦闘に参加する姿が見えると、圧倒的な強さだった。

 魔法と剣術は国家級の強さ。

 魔族が一撃で討伐されるのは圧巻としかいいようがないよな。

 どうあがいても俺には無理な戦いだった。

 凄いな、俺もあんな風になりたかったな。

 けども現実は厳しい。

 俺と2人の実力差はとてつもない差がある。

 俺の前に魔族が出現する。

 

「3匹かよ!!」


 3匹も!!

 まずいな、俺のファイア(弱)魔法ではとても3匹の魔族を倒せるはずもない。


「水のしぶき!」


 ヤバい、攻撃だぞ!!


「うううううう! 助けて!!!」


 魔族の水攻撃を受ける。

 ヤバいな、普段なら仲間の騎士団が助けてくれたけど、今は誰も仲間はいない。

 もう解雇されたからだ。

 このまま死ぬのか俺は。

 死ぬのは嫌だ。

 もっと生きたいし、強くなりたい。

 魔族の攻撃は止まらないでくるので、俺は死ぬ寸前まで追い込まれる。


「発火!!」


 もう死ぬと思って発火魔法を苦しまぎれに使った。

 どうせダメージを与えるのは無理だと知っているけど、やってみた。

 そしてもう一つの魔法であるファイア(弱)も使う。

 ファイア(弱)は指から少しの火が出る本当に役に立たない。

 しかしこ死ぬよりは増しであるので使った。

 そこで今までにない現象が起こった。

 最初の発火魔法の魔法陣の術式がファイア(弱)で燃えたのだった。

 術式が燃える?

 そんなことがあるのか?

 聞いたことないしな。

 さらにファイア(弱)によって新しい術式が書けた。

 これは!

 まさか術式を変えられるのか?

 意味がわからないけども、新たな術式を書いた魔法陣に変化した。

 すると発火魔法は大火になった。

 魔族は火に包まれていき、燃えてしまった。

 討伐したのか?

 最弱の火魔法しか使えない俺が魔族を討伐できた!

 震えた感覚が起こる。

 魔法は魔法陣を作り、術式を詠唱してから使える。

 魔法陣を構築するには魔法の適正や才能、長年の訓練を要する。

 それをファイア(弱)は常識を超える方法で戦えた。

 俺は自分だけで魔族3匹に勝った!


「やった!! 3匹を討伐したぞ!!」


 魔族からは魔石が回収できる。

 魔石は報酬として金に返還できるので、生活費に使えるので必ず回収はしたい。

 偶然なのかわからないけど魔族を討伐した。

 そして魔石を回収。

 ファイト(弱)の効果で魔族を討伐できたのは初めての経験だな。

 俺はファイア(弱)魔法の可能性を考えてみる。

 今まで何の役に立たない魔法だったけど、もしかしたらとんでもない可能性を秘めているのではと思う。




レベルは15に上がりました





「おい、今何をした?」


 急に俺は知らない女に話しかけられる。

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