KAC20245 うっひゃあ!お気に入りの女子アナが、見つめてくる!はなさないで!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 うふふ…。「はなさないで、はなさないで」お気楽な男子たちの妄想、先輩の気持ち、わかります?こういう男子、いるんじゃないか?会社の休憩室で、気になる女性と…。

「この女子アナ、良いよな!」

 「俺も、好きだな!」

 「あ、ああ!」

「ひゃあ!」

 「どうした!」

 「先輩?見つめられています!」

 「そうか」

 「くる!」

 「くる!」

 「グッと、くる!」

 「先輩!あの女子アナと、目が合いました!」

 「わかったよ」

「先輩は、あの女子アナ隠れファンクラブの会長でしたよね?」

「まあな」

 「先輩!」

 「また!」

「あの女子アナが、また、見つめてきています!」

 「そうか」

 「はなさないで。彼女、そう言っていますよ!」

「はなさないで。俺にも、そう言ってきています!」

最近は、学校のまわりで、物騒な連続殺人事件が起きていた。

なのに、お気楽な生徒たちもいる。

 「先輩!」

 「またです!」

 「目が、合いました!」

 「そうか」

 「あの女子アナ、笑顔がかわいいんですよねー」

 「ドッキューン!」

 「先輩?明日も、ここにきませんか?」

 うれしくてたまらない彼らは、当然、先輩をさそう。

 が…。

 「…いや」

 「え、え?」

 「先輩、こないんですか?」

 「すまん」

 「先輩も、あの女子アナが好きでしょう?」

 「…もう、良いんだ」

 「え?」

 「ちょ、先輩?」

 「あの女子アナのことを思えばこそ、いけなくなった」

さみしくなる、部室。

 ふう…。

新入社員と先輩が見ていたのは、TVのニュース番組。

 何部、だよ。

好みの女子アナウンサーが原稿を読み、その女子アナとしっかり目が合っていた彼ら。

「キター!」

「また、目が合った」

こういう男子、いるかもな。

 問題は、次。

 先輩は、なぜ、さそったのにきてくれないのか?

 それは…。

 最近起きている連続殺人事件の犯人が、その女子アナだと知っていたから。

 「残念だな。あの女子アナ関係の物は、全部処分しよう」

 ファンの恋が冷めるって、こういうことをいうのかもしれない。

 …ってか、あれ?

先輩はなぜ、犯人を知っていたんだ?

まさか…。

 先輩は、女子アナの共犯者…。

 「…番組をご覧の、皆さん?何があっても、このチャンネルをはなさないで」

 あるかも。

ここ、何部なの?


 





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