短編中編道場~トクメイ太郎の修行場

トクメイ太郎

第1話箇条書きにならないための練習

 とある夏の日。クーラーの冷気がまだ教室に行きわたっていなくて暑いのに、友達は流行のアニメの話題を俺にずっとしてきた。俺は、うちわを仰ぎながらその友達を見て元気だなと思い、羨ましく思いながら、その話を聞きいて適当に返事をしていた。


「昨日のアニメ面白かったよな」

「まあ面白かったけどまあまあかな。作画よかったけど、ボスが味方側にいた隊長だったのがいまいちだったわ」

「そうだけどさ。あれはあれで伏線回収になってたじゃん」

「そうだけど、あれはずるいわ」


「そんなにずるいかな?俺は好きだったけど。まあいいわ。そんな事よりさ、なんでクーラーついてるのにうちわ仰いでるんだ?」

「教室がまだ冷えきっていなくて暑いからだよ」

「そうかな?俺は寒いくらいだけど。お前の肌感覚おかしくないか」

「なんだと」


 しょうもない事で喧嘩しそうになったところに、二人の幼馴染のAちゃんがやってくる。

「二人とも何してるの?」

「クーラーつけてるのにこいつうちわ使ってるんだぜ」

「いいだろ別に」

「またそんなしょうもない事で喧嘩して、君達あほだね」


「なんだと!」と俺と友達が声を合わせて言う。


「でもほんとの事でしょ」


「なんかお前が来てから話がどうでもよくなった気がするわ。さっきより寒いよな」と友達。

「そうだな。俺も寒くなってきたわ」と俺はうちわを机に直のだった。

  先生が来て三人は席に着き授業を受けるのだった。

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