不可抗力→自己責任
芽春
突き詰めれば
母親にコミュニケーション能力について指摘された。
相手が話してる時もモゴモゴしてるとか、相槌が変だとか、
人の話を遮りがちだとか。
それらは本当に良くない事だし、直すべきなのも良く分かる。
頭ではそう理解出来ているのに、僕は少しモヤっとしたものを心に抱えた。
というのも、だ。
理由は僕のコミュ障の原因……まともな対人経験を積めなかった背景にある。
僕は中学受験経験が有り、小学校四年辺りからは勉強漬けの毎日を送っていた。
受験期の僕は学校で人と関わるのを恐れていた。
どうせ中学で別れてしまうのだから、
親友のようになれたとしても失ってしまうのが分かりきっていた。
それと、関われたとしても普通に話せなかった。
ゲーム等の娯楽が禁止されていたから共通の話題が露骨に少なくて。
皆が某イカのシューティングゲームや、某妖怪時計ゲームの三作目について話してる時、僕は黙って俯くか、ヘラヘラ適当に相槌を返すしか無かった。
だから自分が話せる話題の時はつい必死になっていた。
モゴモゴしていたり、相手の話を遮りがちなのはこれ由来なのだろう。
遊びに誘われても塾の予定で埋まっていて、自然と誘われなくなった。
そうして色々犠牲にしながら入った中学は結局
一年そこらで不登校になってしまうのだが。
まあ、つまり何が言いたいのかというと。
僕の対人経験が乏しくなった理由を追究すると、
ほとんど両親の決めた中学受験に由来している。
(一応受験意思は問われたが、
当時七歳の僕にまともな判断ができなかったのは言うまでもない)
九割方親が原因なのに、親が僕だけの問題かのように注意してきたから、
なんかこう、モヤっとした。
……ただそれだけの話です、まともなオチも無く申し訳ありません。
でもやっぱり。
小学校の友達と積極的に絡みに行かない判断をしたのは僕だし、
無理矢理にでも誘いに乗らなかったのも僕だし。
最後まで突き詰めれば、やはり僕の責任ということになるんだろう。
悔しい。
不可抗力→自己責任 芽春 @1201tamago
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます