第68話 事後報告
「なるほど…彼がこの襲撃事件の黒幕だったとは…ありがとうメリー先生。」
「いえいえ。コトロ校長。情報をお渡しした対価として副担任さんの罪を…」
「ええ。分かっています。彼女もまた母を人質に取られた可哀想な人だ。メリー先生、あなたあなら…」
「勿論そのつもりですよ。」
「…やはり貴方には叶わないですね。」
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「副担任さん!」
「メリー先生!?どうしてここに!?」
俺は副担任さんが宮廷騎士団に連行される直前にしなければならない事がある。
「メリー様どうかなされましたか?」
「あの…その少し話したい事があるんだけど…その人借りてもいい?」
「いくらメリー様といえどそれは…」
「良いではないか。」
「こ、国王様っ!?」
「メリー殿は真摯な方であろう。それに私はメリー殿を信じているからね。」
「……ハッ!」
「ありがとう国王様!」
そのまま俺は副担任さんをとある所へ連れていく。
「随分良い顔になったのう。メリー殿。」
その王の呟きは誰にも聞こえる事はなかった…
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「ちょっとメリーさん!ここどこって…」
副担任さんは騒いでいたが目の前に居た人に気づき時が止まったように静かになる。
「久しぶりね、ルーナ。」
「お、お母さん…?」
「そうよ。少し会わない内にもう忘れちゃったの?」
「おがあ゛さぁん!」
母親と娘は抱き合う。ルーナは嗚咽を漏らし。
母親は嬉しげに。
「メリーさんありがとう。助けてくれて。」
「いえ。無事で良かったですよ。」
「ホントメリーさんには感謝してもしきれないわ。ほらルーナ。いつまで泣いているのよ。」
「メリー先生っ!な、なんで私を助けて…母も助けてくれたんですか…?私は貴方を殺そうとしたんですよ…?」
「助けたいと思ったから助けただけだよ。俺は
何よりも自分の気持ちを優先するんだ。それだけだよ。」
「メリーさんっ!」
「ぐえっ」
ルーナさんが抱きついてきて首が締まる。
ハッピーエンドが一番だ。
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