ラッキースケベ


会長のところまで歩こうとすると、つま先が躓いて…


「え、うわぁ。」


「危ない!」


ドスンッ、むぎゅ。


ん?むぎゅって何?っていうか地面にちゅーすると思ったけどなんか柔らか…柔らかい!?

恐る恐る顔をあげると、なんと柔らかい胸筋が…鍛えた筋肉ってこんなに柔らかいもんか。ってか、これなんのラッキースケベだよ。


「大丈夫か?けがは?」


会長は俺を心配し、覗き込みながら問いかけられた。


いや、会長優しいー。ラッキースケベとか考えてごめんなさい。


「すいません。大丈夫です。会長はケガしてませんか?」


って言ったはいいが、会長に跨ったままじゃん。これきじょう…失礼。とにかく、慌てて降りながらお礼を言うと、


「俺は問題ない。夜須川にケガがなっくて良かった。」


と言いながらワイルドな顔をクシャッとして微笑みかけられた。いや、イケメンすぎでしょ。反則!!ギャップ萌えやん。



プチラッキースケベの後理事長室までの道中、会長からここは男子校なため所謂男同士の恋愛が多いこと、強姦などの事件が稀にあること、公式とはされてないが自称親衛隊のファンクラブらしきのもがあるなどの説明を受けた。最後、ついでのように「夜須川は見た目キレイだから気を受けた方がいいだろう」と忠告を受けた。

母さんから聞いてたけど、本当にそんな学校があったんだ。俺は護身術は使えるが素人に毛が生えた程度だから気を引き締めないとだな。


それから会長と雑談し、目的地に到着し、お礼を言い会長とは別れた。会長は俺様って聞いてたけどめちゃくちゃいい人だった。

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