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 白湯紅は見れば見るほど、惚れ惚れするくらいに美しい女性だった。(きっと生まれたときから今の紅お嬢様に成長するまで、ずっと美しかったに違いないと思った)

 赤い椿の模様のはいった着物を着ている紅お嬢様は本当に美しくてまるで芸術品のようだった。(ガラスケースに入っていても不思議ではないくらいだった。精巧に作られた等身大の人形のようにも見えた)

「翠。髪をとかして、そのあとでお化粧をしてくれますか?」と紅お嬢様は言った。

「はい。かしこまりました。紅お嬢様」と緊張した声で翠は言った。

「ありがとう。翠。あなた本当に綺麗な指してるね」とお化粧が終わったときに紅お嬢様は言った。

「翠。今日は私の遊びに付き合って」

 部屋を出るときに紅お嬢様は翠に言う。(これは命令であり逆らうことはできない言葉だった)翠は「かしこまりました。紅お嬢様」と頭を下げて言った。

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