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「あの碧さん」と翠は言った。
「碧でいいですよ。翠さん」とにっこりと笑って碧は言った。
(……、そんなこと言われで碧と言えるわけもなく)
「碧さん。紅お嬢様ってどんな人なんですか?」と翠は言った。
「とても素敵な人ですよ。可愛くて、無邪気で、素直で、少しわがままでいたずらばかりするけど、とてもいい子です」と碧は言った。
二人は鶴の間と呼ばれている広い畳の部屋の掃除をし終わったところだった。
そのあとで翠は碧のあとについて長い廊下を歩いて洗濯室まで移動する。
二人で洗濯をして、そのあとで洗濯の終わった洋服をお外にある物干し竿にかけていく。
ぱん、と音を出しながら翠は洗濯物をつぎつぎと物干し竿にかける。
「うん。掃除や洗濯は大丈夫のようですね。そうしましたら次はお料理をしてみましょう」とにこにこしながら碧は言う。
「わかりました」と緊張しながら翠は言った。
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