黒猫を助けたら、貞操逆転男女比1対100万の異世界に行けました。かわいい女の子とイチャラブしたらスキルもゲットして英雄王になります。
白鷺雨月
第1話 助けたのは黒猫
僕の名前は
いわゆるFランク大学をどうにか卒業した僕が就職できたのはブラック企業でした。
上司の口癖は我が社は労働基準法を採用していないなんていうむちゃくちゃなものだった。
毎日始発で出社して、終電で帰るという生活の繰り返しだった。そんな生活をおくっているので常に寝不足でふらふらしている。
会社を辞めたいけど、天涯孤独の僕には頼れる親や親戚はいない。
ブラック企業で働いているため、学生時代の友人とは疎遠になるばかりだ。
そんな僕を唯一救ってくれているのが、異世界ものアニメや小説、コミックであった。
ああっ僕も異世界にいってチート能力を手にれて、女の子にモテモテになりたい。
もちろんだけど僕はオタクで童貞だ。
彼女なんて生まれてこのかたいたことがない。
そんな社畜の僕はいつもどおり、終電で帰り、コンビニで弁当を買い、帰宅する。
そういう生活を一年以上繰り返しているので、僕の体はぼろぼろだ。
もうどうなってもいいから仕事を辞めたい。そんなことばかり考えている。
でも仕事を辞める勇気もない。
仕事を辞めても行く宛なんてない。
どうしたら異世界にいけるのか?
トラックにひかれたらいいのか。
駅のホームに飛び込めばいいのだろうか。
ぼんやりと妄想しながら歩いていると黒猫が倒れているのを発見した。
電信柱の消えたりついたりする街灯の下で黒猫はぐったりしている。
もしかして死んでいるのかな。
だとしたら可愛そうだ。
僕はこの黒猫と自分をかさねていた。
この仔も一人なんだな。こんな誰もいないところで死んでしまうのか。
きっと僕の将来も過労死で孤独死なのだろう。
僕は気になったのでその黒猫の様子を確認することにした。
近づいてみるとその黒猫はかすかに息をていた。
良かった。
死んでいない。
僕は生きているのを確認した後、そのまま帰ろうとした。
でも、どうにも気になって黒猫のもとに戻った。
この仔を助けることができるのは自分だけだ。
この仔をこんな誰もいないところで一人にしたら、あまりにも可愛そうだ。
僕はここでこの黒猫を見捨てる気にはなれなかった。
よし、連れて帰ろう。
僕のワンルームのマンションはペット禁止だけど、この際無視しよう。
だってこの黒猫をあんな冷たいアスファルトの上においておけないじゃないか。
僕はクローゼットから毛布を取り出し、そこに黒猫を寝かせた。
明日、動物病院に連れて行こう。
黒猫を見ると僕の使い古しの毛布の上ですやすやと眠っていた。
翌日、初めて会社をさぼり、黒猫をつれて動物病院にむかった。
着信が山のようにあったが、すべて無視してやった。
爽快な気分だ。
そうだ、僕がいなくても会社は回るし、社会は回るんだ。
そんなことよりこの黒猫のほうが大事だ。
この仔には僕しかいないのだから。
動物病院の受付のお姉さんに黒猫の名前を訊かれたので、クロネと答えた。
黒猫だからクロネ、我ながら単純なネーミングだなと思った。
それにしてもこの受付のお姉さん、そこいらのモデルやアイドルなんかよりも美人だな。
「かわいいお名前ですね」
受付のお姉さんはそう言ってくれた。
女性とこうやって話すのはいつぶりだろうか?
かなり久しぶりなような気がする。
受付をすませ、しばらく待つと僕は診察室に呼ばれた。
受付のお姉さんに負けないぐらいの綺麗な女医さんがそこにた。
それに胸がめちゃくちゃ大きい。メロンでもつまっているのじゃないかと思ってしまうほどだ。女医さんは眼鏡をかけていて、左目の下にホクロがあった。セクシーな女医さんだな。いい動物病院をみつけたな。
「右足を捻挫しているようね。それにちょっと栄養不足かしら。命に別状はないから安静にしていたら、すぐによくなるわよ」
セクシーな女医さんは優しく、ていねいに説明してくれた。
良かったと僕は心の底から思った。
誰かを思いやる気持ちが僕にもあったのだ。
僕はクロネを自宅に連れて帰る。
またあの毛布に寝かせると僕は近所のスーパーに出かけた。
クロネ用の缶詰を買おう。
僕は自分用に惣菜をいくつかとと缶チューハイを買った。
お酒は得意じゃないけど、今日はクロネのために祝杯をあげよう。
僕はカゴに商品を入れ、それをレジに持っていく。
レジの店員さんは金髪でしかも巨乳だった。
着ているエプロンが巨乳のため、パツパツだ。
金髪は自然な感じなのでハーフかそれとも外国籍の人かもしれない。
名札にはマリンと書かれていた。
こんな可愛くて、巨乳の女の子が彼女だったらなとくだらない妄想をしてしまう。
そんなろくでもない妄想をしていたら、店員さんが金額を言ってきた。
頭の中の妄想を振り払い、僕はお金を支払った。
自宅に帰ると毛布の上でクロネが目を覚まして、こちらを見ていた。
足を引きずりながら歩き、僕の足に頬をすりつける。
猫なんて飼ったことがなかったけど、こんなにもかわいいものなんだな。
頼られるって気持ちのいいものなんだな。
紙皿に猫缶の中身を入れてあげる。クロネは実に美味しそうに平らげた。
それにしても明日、会社にいきたくないな。
上司に怒鳴られるに決まっている。
あの人、パワハラ上等の体育会系で嫌いなんだよな。
明日もさぼろうかな、
そんな諸々のことを考えていたら、眠くなってきたので僕は布団に潜り込んだ。
クロネも僕の布団に潜り込んできた。
僕はクロネを抱いて、眠りについた。
そして僕は夢を見た。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん……」
かわいい女の子の声がする。アニメの声優みたにかわいい声だ。
目を開けると僕は純喫茶の四人がけの座席にいた。
テーブルをはさんで向かいに黒髪でショートカットの実に可愛らしい女の子が僕をじっと見ている。そのツリ目がどこか猫っぽい。
「お兄ちゃん、助けてくれてありがとう。僕はクロネだよ」
その黒髪の女の子はそう名乗った。
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