キョロ充VS陰キャ 勝つのはどっちだ。図書館サークルに幸あれ。

狼男

第1話 キョロ充入部

 俺、但馬洋平は、福山正雄をサークルに入れた。

二人は、大学生で福山が何かサークルに入りたいというので、但馬は自分の入っているサークルを紹介した。

 サークルでは皆、やる気がない幽霊部員や、ミーティングにしか参加しない連中がゴロゴロいる。部長がみんなをまとめ上げている。

 福山は最初は猫をかぶっていた。だんだん但馬へのあたりが強くなっていく。サークルの企画で、二人で図書館のガイドツアーをすることになった。

そこで、事件が起こった。ふたりとも練習不足で、カンペを見ながら、ガイドをした。福山は、たじたじな但馬に対して、終始イライラしていた。

但馬は、自分のミスのこともあって、なかなか福山に強く言われてもなかなか言い返せなかった。

その後、但馬は、失敗を福山に広められることになる。

 ある時、サークルの部員がコロナウイルスに感染した。そのことを福山が但馬に伝えた。

その時に、「もし、そのことを他の人に口外しよつものなら、怒るからな」と忠告された。

しかし、結果、福山がサークルで口をすべらせて、自分で広めていた。

但馬は、不思議で仕方がなかった。自分には口外しないように言っていたのにどうして、自分には甘いのだろうと。

なんというか、サークルに入ってから、福山は短気になっている気がした。但馬はそう感じていた。

 福山は、サークルのキャピキャピした子には、積極的に話しかけるのに対して、そうじゃない人に対しての態度はでかかった。

 きわめつけは、サークルのバーベーキュー事件があった。現地集合だった。但馬は家から徒歩一分の場所にあった。出かける瞬間、福山から電話がかかってきた。

 「但馬、俺、友達の車に乗ってるから駐車場案内して」

 そういって、電話は切れた。

場所がわからなかくて、ラインしても返信はこない。既読にもならない。とりあえず、近くの場所で待っていたが、一向にこない。とりあえず、場所を写真に取って案内して、バーベーキューの駐車場に来たら、その車は止まっていたのだ。

合流して、あっても「あっ、来た。」だけで終わった。メッセージをみると、「もう、来てええよ。」だけあった。しかも、合流する直前だ。その前に但馬は福山に何回も電話している。待ちぼうけをくらったのだ。

1回目だったら、但馬も許すだろう。以前にも福山から学校に呼び出して放置されることがあったのだ。しかも、合流したさいに、「ありがとう、ごめん」の一言があれば、まだ許せた。それすらもなく、ただただ、メンバーと楽しそうに話していたのが許せなかった。「人を呼び出す以上は責任を持って欲しい」但馬はそれを後日、言おうと思った。

その場で怒るとサークルの雰囲気が壊れると思ったから、その場で怒るのは控えた。

その後、但馬は福山からのメッセージを無視し続けたところ、「連絡が取れなくなった理由を教えて欲しい」とメッセージが来た。

そこで、但馬は福山に初めてキレた。

「お前、いい加減にしろ。人を呼び出しといて、またせて、ありがとうやごめんの一言がないのはなんや。」

そうしたら、福山が笑いながら「ごめん。ごめん。」と返してきたので、さらにヒートアップして

「何がおもろいんや。何わろてんねん。」と言ったら、福山は、なんと泣き始めた。

その日は、今後サークルの人付き合いはどうするかを話し合って、終わった。

後日、福山から但馬に絶交を言い渡した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

キョロ充VS陰キャ 勝つのはどっちだ。図書館サークルに幸あれ。 狼男 @shinshin4445

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る