詩
風木慈雨
第1話 町の中心の救いの丘
カルマコーヒーを飲みながら心の手紙を記す。安らぎの時間。でも、わたしはひとりぼっち。古い歌を思い出す。心をここにとりもどして、あなたに贈る手紙を何度も読み返す。手にとるふたりのコーヒーの縁。今はまだ会えなくても、二人はシンクロニシティでつながっている。
過ぎ去った季節の伝言は未来をもたらしてくれる。こんな夏ははじめてだった。さまよい歩いた夏の夜の日々。さまざまな人のことを思い出す。愛されていることに気づかなかった。歩いてのぼった坂道。迷い込んだはじめての場所。はるか古代からの縁。この町の中心の丘。救いの丘。丘の木から鳥が飛び立つ。
鳥の思考は地球の空に広がっていく。青く澄み渡る空。小さな白い雲がかかる。鳥は空を飛び、海を渡り、彼らの未知の領域にその英知をひろげてゆく。少しずつ成長していく世界。その足にはわたしたちの手紙を結んでくれている。
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