拝啓、残酷な世界の皆さま

鐘を鳴らす怪物

第1話拝啓。残酷な世界の皆さま

手紙を拾った。小瓶に入っている。手紙を教会の近くで拾った。

私は、その手紙を教会に持って帰り。自分の部屋で、手紙を読んだ。

しかも、誰にも見つからないように。部屋のろうそくの火を消して。

カーテンを閉めて。ベットに腰をかけて。小瓶から、手紙を取り出した。

その手紙の内容が、あまりにも酷いものだった。

『拝啓。この手紙を拾って。読んでいる。どこかの誰かさんへ

 初めまして。まずは、この手紙を拾ってくれて。ありがとう

 今から、とある世界の話を書きます。まぁ、単純な内容だと

 思うけど。つまらなかった。暖炉で燃やしてくれても構わない。

 でも、もし、手紙の内容に少しでも興味を持ってくれたら。

 君の大切な人に、この手紙の内容を伝えて下さい。それでは

 本題に入りましょう。この世界の残酷な現実を語ります』

 一枚目の手紙を読み。私は、そっと目を手紙から逸らす。

 その手紙の一枚目には、血痕が付着していたから。

 気持ち悪くなった。私の名前は、アン。この教会で

 見習いのシスターとして。神に仕えています。

 どうかお願いします。私が、手紙を拾って。

 読んだ事を神父さまには、言わないで下さい。

 神父様に知られれば。きっと、私はこの世界から

 いなくなると思います。私は、手紙の続きを

 読む為。一枚目の紙を後ろに回し。二枚目を

 読み始めた。

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