第37話 大阪4
なんとか3時に間に合った、ほっとしていると始まるようだ。
ランウェイを歩いていく桐生院は絵になるな。
そして車が5車種も展示されている。こうみると車欲しくなるよな。
「さて皆様、新しい社会にまた一歩踏み出しました。魔石エネルギーによる車社会です。排気ガスなんて出すはずもありません!新たなエネルギー魔石エネルギー車の門出に拍手を!」
「あの車ちょーかっこいいんですけど!買って?」
「自分で買えよ!強請る癖やめろ」
「あれシャドウで使うかなぁ」
「クオンもシャドウに買うなよ?」
いやしかしかっこいいな、俺が買おっかな?
今回は殺気もないし問題なく終わったから良かった。桐生院に挨拶して帰ろうとしたら
急に殺気が膨れ上がると身体が動いていた。
「いつつ!」
「ヒール!大丈夫か?ケント!」
「おぉ!ヒール使いこなしてるじゃねーか」
「それより犯人は?」
「クオンとエリナが追ってます」
「チッ!いくぞ!」
「「はい」」
「はい!逃げられませんでしたねー」
「あーしらから逃げようってのがダメよね」
「はぁ、あんさんらにはあいとうなかったな」
「はぁ?ダイチ?なんで?」
「桐生院はうちの会社潰した責任を取ってもらいたかったんやけどな!」
「ダイチの会社?」
「桐生院は汚いことも平気でやるやつやで!なんで守ってんねん」
「俺の知り合いだから?」
「え、あーしもそうかな?」
「それならええやんけ!あないな奴がのさばる来ないな社会をぶちのめしたんねん」
「はぁ、ダイチ?お前だったのか?」
「ケントさん」
俺は腹が立たなかった。桐生院は良くも悪くも桐生院グループの会長だからな。汚いこともやってるだろうしな。
「あないな奴がどうなってもいいじゃないですか!」
「それは無理だ。あいつも俺のダチになる。だちは守るもんだろ?」
「そやけどあいつは!」
「汚いことでもやってのける桐生院グループの会長だな」
「せやかて」
「お前の気持ちも分からんでもないが会社が潰れる原因があったんだろ?」
「そ、それは」
「言わなくていい、だからお前は憎んでろ!ちゃんと憎んで他のことで仕返ししろよ?」
「ど、どないなことで?」
「あいつが無視できないくらいの冒険者になって見返してやれ!お前ならできるだろう?そんなもんでやれる玉じゃ桐生院はないからな」
「く、くそ!親父やお袋は頑張ってたんやで?でもあいつのせいで」
「死んだのか?死ぬなんてことはしてないんだろ?」
「死のうとしてましたわ!でも無理やり俺が止めてん」
「ならまだお前もリベンジできるだろ?」
「…はい」
「なら顔を上げろ!」
「グベッ!」
「ったくこれで許してやる!お前が本気なら銃なんて使わないからな!」
「ケントはん」
「わかったならまたお好み焼きたべような!」
「は、はい」
「ほら逃げろよ!すぐ警察来るぞ!」
「はい!」
逃げる後ろ姿を見る。
「いっいのかな?僕は何も見てないけど」
「いいんじゃね?あーしも見えなかったし」
「本当にいいんですか?」
「鈴木さん、頭かたーい!」
「し、しょうがないですから言わないですけどね」
「ありがとな!んじゃ、帰って桐生院には逃したって報告しようかね」
「「「「はい」」」」
「そっか、逃げたのか、まぁ、いいか撃たれたの俺じゃないし」
「おい!俺が撃たれたっての!」
「ちゃんと回復したろ?」
「まあな」
「まぁ、今回は大目にみようかな」
「あんま敵ばっか増やすなよ?」
「最強の矛と盾を捕まえてるからね」
「さいでっか」
「あははは」
「けっ!」
車のショーも終わり大阪駅へ向かうと、
「ケントさん!またきてやー!」
「やめろ大声で俺を呼ぶな!」
あの格好のあの横断幕をはためかせてダイチはちゃんと立っていた。頬は腫らしたままだがな。
「ツンツン」
「痛いわ!やめろクオン」
「へへっ!またな!」
「おうまたな!」
「オキヌは弁当何個買うんだ?」
「とりあえず一個づつ買う」
「まじか」
電車に乗り込み外から大声で叫ぶダイチがいた。
「おおきに!
それを見てみんなで笑い転げている。
俺たちは離れててもだちだからな!
ようやく大阪から帰って一週間が経った。
相変わらず新宿と葛飾を交互に攻略していて素材は溜まる一方だから売るけど、こんなに大量には買えませんと来たもんだ。
まぁ、そんなにいらんわな?
俺もいらんのだけどな!
桐生院に言って桐生院グループだけじゃなくて他でも作れと言っておいた。
生産が追いつかないんだからしょうがないだろ!
どっかの町工場とか使えと言って潰れたところを使えとも言っておいたからそのうちダイチのとこにも話がいくんじゃないかと思っている。
そんな折連絡が来てダイチの会社が復活したそうだ。桐生院グループだから気に食わないらしいがな。
「本当手間のかかる奴らだな」
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