わたしのセメタリー
犀川 よう
第1話 いとおしさ
人は生きていると誰かを愛することがある。愛されることもある。どちらにせよ、そこにはいとおしさが漂っている。わたしたちは愛情という穏やかな海に浮かんでいる木片にすぎない。やわらかく揺れては波に漂う存在だ。人を好きになる感情を言葉で正しく表現することはとても難しい。だから、わたしたちはそんな状態をいとおしいと表す。愛に、恋に、慈しみに、いとおしい気持ちになる。それが真実だろうと錯覚だろうと、わたしたちは所詮、海に浮かび続ける拙い存在でしかない。それもまた、いとおしいことではないだろうか。
(没作より)
※どこかの一片として使うために書いたもの。何に使うのかを忘れてしまったので、そっと眠ってもらおうと思います。(2024.2.11)
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