猫が山のようだ
あまるん
第1話 ぼん山
朝起きるといつもこれだ。狭い居間で「ぼん山」こと虎猫六歳のぼんちゃんが他の猫に絡んでいる。
その絡み方は大体決まっていて、まずお尻を山のようにして振ってから、豊満ボディでぼんっとジャンプ、そして、居間を歩いてる猫に襲いかかる。
やめなさい!と言っても聞かないので人間も近づき肩をいからせてめちゃくちゃ揺らす。そうすると、すごすごと後退りする。
ぼんちゃんは手足が短く見えるので(お腹がまんまるすぎるため)、とてもかわいそうな感じになる。そして涙を滲ませる。
朝から楽しい遊びをしてたのに変な生き物に肩を揺らされて脅かされてるので、多分悲しいのだろう。
ぼんちゃんはショックを受けてしばらくメソメソすると、気分を持ち直して、座ってる人間(先程肩を揺らしてた変な生き物)に近づく。
おもむろに膝にふわふわの片手を置いて膝に乗ると今度は豊満ボディで右腕に座り込み、あおむけになって、お目目をぱっちりする。そこでしばらく抱っこされて撫でられるとぼんちゃんは満足そうに今度は裏がえる。そこでも撫でられると今度は肩に前足をかけて縦だきでゴロゴロ言う。人間の肩にはぼんちゃんの五キロ超えの重みのある柔らかい腹が乗っている。
そして、ぼんちゃんは、膝に降りてまた抱っこされる。やっと膝から降りると、ぼんちゃんは楽しそうに歩いていく。
そして、またお尻を揺らして他の猫に襲いかかる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます