第4話 いざ!初授業!

前の学校の登校日が入学式と学校の説明だけだったので、今日が初授業日である


その前に少しこの学校の説明をしておこう

1クラス30人の5クラスで、全寮制ではないが寮設備もある学校

芸能活動やバイトなども認められている比較的緩い学校だ

ちなみに学食もあるし至る所に自販機や電子レンジが置かれてある

私立校なので学費は国公立校よりするが、設備が充実しているので学費面での文句はほとんどないと言ってもいいだろう

実際、口コミでも好評の学校だったからな


話を戻そう

早速授業を受けてる生徒を見てみると、大半はしっかりと授業を受けているが何人かは寝ていたりゲームをしていたりしている


しかし放任主義なのだろうか?先生は特に注意したりはしていない

アリーナ席で堂々と寝ているのにも関わらず、だ

普通は注意くらいしてもおかしくないはずなのだが


先生がサキを当ててきた

やめてやれよ サキちょっと困ってるだろ

実はサキはちょっぴり頭がオレより悪い

その分、いやそれ以上かわいいからOKだけど!

いつも勉強教えてやってるのだが……

あいにく席が隣じゃないので答えを教えてやることができない

クソ、めちゃくちゃもどかしい

そっと、サキの隣の席のイケメンこと霧咲がサキに答えを教えてやった

「くっそ……」

オレは小さくそう呟いてしまう

だってイケメンで運動できて頭いいとか反則だろ

フツーに 羨ましいわ〜 ちょっとはこっちの気持ちを考えてはくれませんかねぇ?

「何が「くっそ」かしら?彼女の恥かく姿でも見たかったの?性格悪いわね……」

「ちょ、そんなわけじゃ……」

隣の席の岡北さんがいきなり話しかけてきた

彼女もちゃんと授業に取り組んでる人の1人だ

「冗談よ 貴方たち幼馴染って聞くし、仲いいのかなぁ?って気になって」

「まぁそうだけど?」

「ふ〜ん、何かあなたは彼女に対して並々ならぬ思いがあるようね?」

「そ……そんなわけないだろ!」

「ふふっ、冗談よ」

ホントからかうのはやめてほしい

サキ関連では尚更である


「ふーっ」

ようやく初めての授業が終わった

オレは普通に着いてこれたのだが、どうやらサキは苦笑いを浮かべている

初授業にして中々苦戦したらしい

助けてやりたい!助けてやりたいよ!

けどこのイケメンがぁ!

と、イケメンこと霧咲を憎悪に満ちた目で睨んでたら、


「お前もイケメンが憎いのか」

と、知らない男子生徒が声を掛けてきた

「お前……誰だ?」

「あちゃー、俺を知らないのか、まぁ自己紹介の場にいなかったからしょうがないか、水無月男」

「なんだよその呼び方」

「知らないのか?このクラスに水無月って2人いるじゃん?だからわかりやすくするために水無月男と水無月女って呼び方にしてるのだ!」

「なるほど……それでお前は結局誰だ?」

「進藤修(しんどうしゅう)だ」

「ねぇねぇ赤髪男くん?おはなしあるんだけどさー?」

次は知らない女が勝手に進藤との会話に混じってきてた

「いやお前誰だよ……」

「え?まさかあーしのこと知らない感じ?あーしは黒谷愛(くろやあい)友達募集ちゅーって感じかな?赤髪くんと友達になりたくって!」

黒谷か、なんか霧咲から女子グループのリーダー格とかなんか聞いた気がする女子の1人

名前の通り目も髪も真っ黒で、一見清楚系な美少女だと思ったのだが……

なんかグイグイ来るなぁ……

こちらとしてはこういうタイプ苦手なので話しかけないでほしい

だからオレはひとまず

「黒谷さんは他の友達多そうなイメージあるから、他の人と喋ってきたらどうだ?オレなんかよりもよっぽど楽しいと思うぞ?ほら、霧咲とかどうだ?」

と、オレはさりげなく霧咲と話してもらってサキと霧咲の距離を少しでも離そうとしたのだが

「え〜、今赤髪くんと話したいのー!」

と言う事をきかない


結局、オレは黒谷さんと連絡先を交換してなんとか開放してもらうのであった……


え?リアルではオレはサキとあや姉しか女の子と連絡先交換してないぞ?どうなるんだ……?

まぁ扱いはネッ友とおんなじ感じでいいのかなぁ?


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次回

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