神様のたわむれです〜暇を持て余した神は下界に降りて遊びます。
奏兎
下界に降り立つ神様
第1話 下界に遊びに行こう!
「暇だ」
やる事が無く、暇を持て余した俺は言葉を溢しながら草原に寝そべる。
「なんか面白い事とか無いかな」
ここは神界。神が暮らしている場所だ。
神界にも管轄があり、俺たちが暮らしている所は3000個程の次元を管理している。
神達は基本的に暇でやる事が無い為、毎日ただ時間が過ぎるのを待って過ごしている。
「仕事がある上位神の奴らが羨ましい」
上位神── 神界の中でも階級があり、1番下にある使徒[天使や生物]、下位神 、中位神、そして1番上にあるのが上位神だ。
主に下界などの管理を行い。 下界の者達を誕生させ、加護を与えたり、試練を与える。 様々な物を操り生物達が生きていける様にしたり、また死を迎えさせようとしたりする。
生は神が作り出さないと何も起きない為。創造神は大忙しだ。
逆に死は生物は勝手に殺し合ったり、物を壊したりする為、死を司る神が手を出すまでも無く、勝手に終わってしまう。生を司る神とは大違いだ。
そんな神達が下界を作り管理をしている。
中位神、下位神は基本的、やる事がないが、一部は上位神と共に世界の管理を任されているが、ほとんどは俺のように毎日時間を潰すのに苦労している。
やる仕事と言えば上位神の管理の手伝いや使徒の世話などだ。
使徒は神々のペットで、神達に可愛がられている。
「・・・・・・そういえば1000年くらい前に新しい世界を作ったって
俺たち暮らしている神界の現在の最高神。
創造神/ジェス 人間の見た目的には、およそ18歳位の女神で少し大人に見える姿をしている。
美しい亜麻色の髪を後ろで結んでおり、翡翠色の瞳を持つ。 綺麗な顔立ちをしており人間の信者が多いらしい。見た目は若いが年齢は90,000歳位?だったはずだ。創造神になり変わってからは60,000年経ってたはずだ。
そんな彼女が作ったのは俺たち神が使う権能を弱くして魔法と言う名で人間達が使える様になった世界だ。
俺の権能も入れたいとか言って100年間毎日俺の所に来て手伝わされていた。色々作っている中で「私たちの子供みたいですね!」とか言われたとは反応に困った。
そんなことを思いながら俺は地面に手を触れ、その世界を覗いて見る。
世界を見てみるとここは森の様だ。周りには人間たちが
神はその体に権能を宿しているが人間が権能を待たせようとすると人間の体が持たない為外付けにする事でそれを防いでいる。
*
森をしばらく覗いていると何やら音が聞こえて来た。金属がぶつかり合う様な音が聞こえてきた為、その方を見てみると鎧をきた少女が自身の3倍近い大きさの狼と戦っていた。
「うわ〜あの子絶対死んだじゃん」
この子はすぐに死ぬな、そう思った矢先に狼は体勢を崩した。彼女は狼に手のひらを向け炎の槍を飛ばし狼の腹を貫いた。
狼は苦しみその場に伏せていた。
「・・・・・・すごい。 人間が権能を使うと化け物と対等に辺り合えるのか!」
狼の腹を貫いた少女は狼を倒したのと思い狼に背を向けて歩き出した。すると地に伏せていた狼は起き上がり爪で少女に襲いかかった。
少女もそれに気付いて身を守ろうとするが油断をしていた事で間に合わない。
彼女を見て高揚していたのであろう。
俺は下界を覗いていた窓に手を向け権能を使い狼は跡形もなく消滅させた。
「・・・・・・あ、やべ」
仕事でもないのに下界に直接手を下してしまった。
「これ、絶対怒られるよな」
自らしてしまったことに後悔をしながら俺は下界を覗いている。
突然目の前の狼が消えたことに少女は慌てた様子で剣を両手で持ち背を曲げキョロキョロと辺りを見渡していた。
「人間が神の権能を駆使しながら生きている世界・・・・・・面白い、今まで創造されてきていた。力を持たずにあった世界よりもずっと面白い!」
俺はあの世界をもっと見て見たい。そう思った俺は、下界の扉を開き下界に降りたった。
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