⓪序-3-
茜色に染まった空が夜の帳に覆われようとしている頃
「ママさん、デミグラスソースハンバーグと海老ドリアとオムライスとお子様プレート。デザートはプリンアラモードをお願いします」
「ママ、注文が決まったよ。俺はナポリタンとカプチーノ」
「俺はチキンソテーとシーザーサラダだ」
「私は・・・カルボナーラとトマトサラダね」
「俺はボロネーゼとバニラアイス」
「はい。ご注文、承りました」
客の注文を受けたママが笑顔でそう答え、マスターに伝えてから約十分後
「お待たせしました。デミグラスソースハンバーグと海老ドリアとオムライスとお子様プレートです。デザートのプリンアラモードは食後にお持ちいたします」
「ナポリタンとカプチーノ、チキンソテーとシーザーサラダです」
「カルボナーラとトマトサラダ、ボロネーゼです。バニラアイスは食後にお持ちいたします」
ママが家族連れの客が座るテーブルに、従業員二人が背は低いが筋骨隆々のドワーフ達、有翼人の青年が座るテーブルに料理を運ぶ。
「目玉焼きが乗っているハンバーグ、エビフライ、ケチャップライス、フライドポテト、コーンサラダ、プリン・・・何かお姫様になった気分なの~」
「皮がパリッと焼けていて香ばしいのに肉は柔らかいだけではなく凄くジューシー。塩と胡椒の味が口の中に広がっていく・・・」
「前に食べたミートソースも美味いと思ったけど、俺は肉を感じるボロネーゼの方が好みだな」
エビフライを食べた七つか八つくらいの子供、職人ギルドを束ねるドワーフのギルドマスター、町の外れで自作のポーションを販売している有翼人の青年が、それぞれ自分が注文した料理を堪能する。
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