歴女な姪っ子に、自分の書いてある小説がバレそうになったある日のこと
りりぃこ
第1話 歴女の姪っ子
私には、可愛い姪っ子がおります。
私の事を「りりちゃん(仮名)りりちゃん」と呼んで慕ってくれる、愛らしい姪っ子です。
とりあえず、名前をメイちゃん(仮名)とさせて頂きます。
メイちゃんは、小学3年生、運動神経悪し、成績は中くらい、ゲームやお笑いを嗜む、ごく普通の歴女です。
そう、歴女です。
主に好きなのは戦国武将です。
推しは竹中半兵衛と、直江兼続らしいです。
最近では、大河の影響で平安にも手を出しています。
「紫式部予習しなきゃ」
と言って図書館から枕草子を借りてきちゃうあたりが、まだまだ未熟で可愛いです。
さてそんな彼女。
大人の権限が必要なタブレットで、時間制限ありで、インターネットを許可されております。
ちょくちょく大好きな武将について調べたり、YouTubeで好きな音楽を聞いたり、歴史解説動画を見たりしています。
ネットの情報は怪しいのもあるから、諸説ありの精神を忘れるな、との親の指導の元、現代っ子のメイちゃんは色々とネットの海を泳ぐ日々を送っておりました。
そんなある日。メイちゃんはタブレットを見ながら私に質問をしてきました。
「ねえ、りりちゃん、BLって何?」
突然小学3年生から発せられるBLの単語に、私は動揺しました。
説明なら簡単です。
衆道の事だよ。そう答えるだけで、彼女なら理解出来ます。彼女の知識の中に同性を愛でる文化は存在します。
ただ、彼女は何を見てBLについて質問してきたのかが問題です。
アニメの二次創作を見てしまったのか、また、何かスケベなのを見てしまっていないか、確認する必要があります。
「メイちゃん、今何見てるの?私にも見せて」
私は優しく言って、メイちゃんのタブレットを受け取りました。
タブレットを受け取って、私は血の気が引きました。
彼女が見ていたのは、カクヨムのサイト。
その、私の小説のページだったからです。
なぜ彼女は、この大量にあるWEB小説の海の中から、全く興味の無いジャンルの私の小説との邂逅を果たしてしまったのでしょうか。
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