最強人型モンスターの封印を解いてしまった探索者の話
マーベ
第1話
「よし!配信できてるかな〜」
:出来てるぞ
:こんにちは
:乙〜
:今日はドジらないといいなw
「おいそこ、変なフラグ建てるんじゃない」
俺は三木 光太、探索者兼ダンジョン配信者をやってる
チャンネル名はコウタの探索チャンネル
配信者名はそのままコウタだ
登録者は200人くらいで収益化とかは夢のまた夢だが、仲間内って感じで楽しくやってる
「この封印のダンジョンは今まで行ってたダンジョンよりも難易度が高いらしいから気を引き締めて行くぞ!応援よろしく」
俺はダンジョンの中でも配信ができるカメラドローンに語りかけ意気揚々と歩き出した
〜数分後〜
「うぉおおおお!」
俺はダンジョンの中を疾走していた
:逃げるなw
:戦えよw
:相手はただのゴブリンだぞ
「そうだな!ゴブリンだ!俺だって戦いたいよ!こんなに大量にいなければな!」
俺は後ろをチラリと窺うと先ほど同じ、いや何故か増えたゴブリンが追いかけて来ているのが目に入った
「なんで増えてるんだよ!」
:そりゃそんなに引き連れてたら増えるだろ
:コイツら執念深いな
:ゴブリンの装備も他のダンジョンより強そうだ
:封印のダンジョン初心者の風物詩だな
:襲われてるの見て楽しむなよw
「く!こうなればやるしかない!」
俺はヒットアンドアウェイで確実に20匹以上いたゴブリンの数を減らしていった
「フゥ〜、やっと倒せた!酷い目にあったぜ」
:やるやん
:おつかれ
:あれくらいさっさと倒せないと憧れの一級探索者になれないぞ
「うるせー。まだ六級なんだからしょうがないだろ」
:六級とかザコじゃんw
:10〜1の6だろ?
:まだまだだな
「おい!俺をイジる時だけ一致団結しやがって!俺は1年で六級になったんだぞ?平均よりちょっと早いくらいなんだからな!つまり俺は優秀ってことだ」
探索者とモンスターには1〜10の等級が割り振られていて、数字が小さいほど強くなっていく
そして俺は六級でさっきのゴブリンは単体では九級、集団になると七級になる
:ウワースゴイー(棒)
:過去の栄光に縋るなんて……
:実際どれだけすごいのか分からん
:ワイ探索者だけど1年で六級が早いのは本当
「過去の栄光って1ヶ月前じゃねえか!それに一級の探索者だって十級の時があったんだからコツコツ頑張っていけばいいの!」
「とは言え、ここどこだ?めちゃくちゃ走って来たから場所を見失っちまった」
:この方向音痴さえ無ければな
:またか
:いい加減地図くらい読めるようになろうよ……
「う、うるさいやい!追いかけられてたんだから今回は仕方ないだろ!?ともかく、階段を探そう」
そう言って俺は道を進もうとしたが、ガコッ!と音が鳴ったと同時に目の前が暗くなったのだった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます