瑠璃色の瞳2

紫織零桜☆

第1話


 ーーーー人は、信じた者に裏切られた時。大事な人を殺された時。

 絶望と共に深い悲しみやにくしみにおそわれる。

 不条理な世の中で、他人をうらむ事は簡単だ。

 簡単だから、かなしいのだ。




「…………大切な者など、作るからそうなる」


 何処かの建物の中。そこに胡座あぐらをかき、後ろの床に手を着いて天井を見上げる影が呟く。

 無条件に信じるから、裏切られる。それでも人間は、大切な者を作り続ける。

 どんなに時が流れても、変わらず、永遠に。

 その感情を利用する者がいるとも知らないで。


「…………恨み……負の感情は魔王様のかてとなる。……お前も、恨めばいい」


 この不条理な世の中を。

 我ら、外道げどうを……ーーーー。


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