第6話 兄貴とクレちゃんと俺①

俺と兄貴は見た目がそっくりで年子だったから、よく双子と間違えられた。


兄貴の凛太郎には親友の呉智紀がいた。

俺も含めて三人でよく遊んでて、俺はクレちゃんって呼んでた。


俺と兄貴は茶髪の色白でなよなよしてるんだけど、クレちゃんの髪は真っ黒でごわごわしてて、体もがっしりしててかっこよかった。


兄貴たちが高3の時。

考査期間は早く家に帰れるわけだけど、家に帰ったら、兄貴の靴と彼女の靴があった。

一緒に勉強してるのかな……って思ったら、部屋からエッチな声が聞こえてくる。


気まずすぎたから家を出たんだけど、図書館もファミレスも人がいっぱいで行く場所がなかった。

ダメ元でクレちゃんに電話したら、来ていいよ、って言ってくれた。


♢♢♢


「凛太郎の奴、羨ましいな。そんな生々しいところで勉強しなきゃいけないのは残酷だけど」


クレちゃんはジュースを用意してくれた。


「本当だよ。よくテスト期間中に余裕あるな、って思うよ」


「麗佳は余裕ないの? 」


「俺が余裕あるわけないじゃん。クレちゃんは? 」


「考査は焦るほどじゃないかな 」


クレちゃんは医学部志望で頭が良かった。


「勉強してっていいけど、性欲は大丈夫なの? 」


「大丈夫じゃないよ……ここで切り替えられたら、こんなに街をさまよう必要ないから」


「じゃあ、手伝ってあげるよ」


何の話かわからないうちに、クレちゃんが俺にキスをしてきた。

びっくりしたけど、クレちゃんの厚めの唇が気持ちよくて頭が真っ白になった。

徐々に舌で舐められて、興奮がマックスになる。

性欲……おさまるどころか、高まってるんだけど……。


唾液の糸を引きながら、一旦離れた。


「気持ち良かった?」


「う、うん……」


「もう一回する?」


「え……あ……うん……」


本当はすごくしたいのに、恥ずかしくて素っ気ない返事をした。

さっきより激しく吸われる。

俺もクレちゃんの真似をして、クレちゃんの唇を舐めてみた。

クレちゃんが、俺のマックスになったアレを触ってきて、もうどうしたらいいかわかんなくなっていた。


「……下、脱ごうか」


「え……う、うん」


ズボンを脱ぐと、クレちゃんがキスしながら俺のをしごき始めた。


「あっ、ん、ちょっ……やばい……」


俺は近くにあったティッシュをなんとか手に取って間に合わせた。

今更だけど、恥ずかしい。


クレちゃんに背を向けて拭いていると、クレちゃんに後ろから抱きつかれた。


「今日はもういいの? 」


「あ、うん……大丈夫……」


今日は……

じゃあ、別の日にまたしてくれるのかな……

俺とクレちゃんの関係が一気に変わってしまった。


♢♢♢


考査が終わり、また三人で遊んでいた。

その日は、兄貴の部屋でゲームをしていた。

兄貴に彼女から電話がかかってきて、兄貴は部屋を出て行った。

すると、クレちゃんは俺の肩に手を回して、俺を抱き寄せるとキスをしてきた。


俺もクレちゃんとキスはしたいから良かったけど、兄貴が戻ってきたら大変だ。


「……今度、いつうちに来る? 」


クレちゃんに聞かれた。


「……明日……行ってもいい? 」


「いいよ」


クレちゃんに、最後チュッと唇を吸われた。


♢♢♢


翌日、クレちゃんちに行くと、まず玄関で抱きしめられてキスをした。

部屋に入って、キスをしながらお互い服を脱いで、俺はベッドに寝かされた。

乳首を舐められながらしごかれて、正直もうイキそうだった。


「……俺のことも気持ち良くしてくれる? 」


クレちゃんの大きくなったのを差し出されたので、俺はそれを舐めた。


「麗佳……可愛いよ……」


クレちゃんは、俺の頭を優しく撫でた。


「麗佳のもやってあげるね」


クレちゃんは俺のも丁寧に可愛がってくれた。


「クレちゃん、もう、イク……」


あっ……

と声が漏れたと同時にそっちも漏れ出した。

ティッシュで飛び散ったのを拭く。


「ごめん……ベッド汚して……」


「大丈夫だよ」


クレちゃんはまた俺の頭を撫でた。


クレちゃんは、俺のお尻の穴に自分のをこすりつけた。

クレちゃんに入れられたら、気持ちいいんだろうか……


「……入るのかな……」


「入れたいって言ったら、いいの? 」


「うん……」


「これからが楽しみだね」


そう約束した。


♢♢♢


それから、暇があれば俺はクレちゃんちに行ってエッチなことをした。

勉強の邪魔になってないか聞くと、どうせ性欲は発散しなきゃいけないからいいんだ、と言われた。


クレちゃんと、いよいよその時がきた。



「どう?気持ちいい?」


「うん、あ……入ってる……」


「ん……気持ちいいかもしれないけど……今はまだ、そんなには……」


「そっか……じゃあこれだとどうかな……」


クレちゃんは小刻みに俺の中で動いた。


「あっ、気持ちいいかも……」


「……本当?」


「なんか……クレちゃんと……エッチしてる感じが……」


「そっか……」


クレちゃんが、ふふっと笑ったので、なんか俺も嬉しくなった。


「クレちゃん……キスして……」


クレちゃんは、優しくキスをしてくれた。


♢♢♢


あれから、クレちゃんは医学部に合格し、俺との関係も続いている。

兄貴も大学には合格したが、彼女とは別れた。

クレちゃんが忙しくなったから前ほどではないが、三人でまだ遊んでる。


時々、クレちゃんがボーッと兄貴を見てるのを見ると、本当にクレちゃんが好きなのは兄貴の方で、顔が似ている俺で我慢してるのかな、って思うときがある。


別にそれでもいい。


クレちゃんはいつも優しいし、エッチは気持ちいいし、俺はクレちゃんが大好きだから。

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