まどろみの時間

 うん、わかるよ

 わたしをこしたいんだね


 うす目をあけて時計とけいを見る

 もう、ごはんの時間じかんがすぎちゃったね

 おなかすいたね



「おなかすいたよ」

 ぼくはねているひとをたたく

 つよくたたいてるつもりなんだけどな?

 おきてほしいのにおきそうでおきない

 なんかいも、なんかいもたたいて……

 それでもおきない



 かおのよこにかんじるもふもふ

 可愛かわいらしい手がほっぺたにあたり

 にくきゅうがぷにぷにとてられる


 わかってる

 起きる、起きるよ

 だけどね

 起こし方が可愛らしくて起き上がれないんだ



「おきてよ」



 にくきゅうが気持きもちいい



「おきて! おきて! おきて!」



 何回なんじゃいもたたかれて

 わたしは、やっと起き上がる


 おそくなってごめんね

 でも、よけいにねむくなって……

 つぎからは、ちがう起こし方をかんがえてね


 そういっても

 やっぱり、にくきゅうで起こされ

 気持きもちよくて起きられなくて……


 いつものようにくりかえされる

 昼下ひるさがりのまどろみの時間

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詩…… 汐なぎ(うしおなぎ) @ushionagi

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